プロジェクト管理&進捗管理の歴史と変遷を改めて知る

多くのビジネスパーソンの悩みの種でもある、プロジェクトの進捗管理。プロジェクト管理(マネジメント)についてのハウトゥー本がたくさん出版されていたり、社内で研修が行われる会社もあったりと、実際のプロジェクトマネージャーに限らず、多くのビジネスパーソンが気にしていることかと思います。また、近年たくさんのツールが開発・利用されている状態です。
そもそもプロジェクトの進捗管理とは、どのような経緯をたどり、今現在どのようになされているのでしょうか。今回はプロジェクトの進捗管理について、様々な角度から見ていきましょう。

プロジェクト管理の歴史


現在は体系的にまとめられ、運用されている場合も多い「プロジェクト管理」ですが、そもそも、「プロジェクト管理」というのはいつからはじまったのでしょう。

Microsoftによると、「現在行われているような形でのプロジェクト管理が始められたのは、わずか数十年前のことです。1960 年代初めから、企業や他の組織では、プロジェクトを中心に作業を編成することに利点を見出し始めました。」とのことで、ごくごく最近の概念のようです。

プロジェクト管理発祥の地であるアメリカで、プロジェクト管理という概念が生まれたきっかけは、大規模に人を動員する事業が発生したことでした。それは、1800年代後半から始まった大陸横断鉄道の敷設です。何百人単位ではなく何千人単位での作業員の管理や、膨大な資材の管理、そして刻一刻と変化する状況の管理が必要になったことから、これらの効率的な管理方法が模索されるようになりました。

しかし、この頃の「効率的」というのは、どうやってより作業員にたくさん労働をさせるか、という考え方だったため、1人ひとりの作業員により長時間、より厳しい労働を課す、という方向に考えられていたようです。まるでブラック企業です。

1900年代初頭に入り、徐々にプロジェクト管理の必要性が気づかれつつありました。プロジェクト管理の元と言える「科学的管理法」を提唱し始めたFrederick Taylor氏は、資材の移動や組み立てなど、労働を各部分に分解、分析し、作業に科学的な理由を与え、「効率的に作業する」という現代にいたる概念を残しました。そのため、彼の墓石には「科学的管理の父」と刻まれており、後述するHenry Gantt(以下ガント)氏などの実質的な師と言われています。

プロジェクト管理におけるツールの変遷と考え方の変化

では、このようにして生まれたプロジェクト管理のツールと考え方は、その後どのような変遷をたどってきたのでしょうか。

昔からよく使われるプロジェクトの進捗管理の手法であるガントチャートは、ガント氏により研究・開発されたもので、第一次世界大戦中に海軍で行われていた造船作業に使われていました。ガントチャートは約100年、ほぼ形を変えずに愛され続けたことから、ガント氏の研究がいかに完成されたものだったかというのがわかります。

≫「ガントチャート」についての詳しい記事はこちら

また、20世紀中頃、第二次世界大戦中には、軍事的な面だけでなく、様々な面で人手が不足するようになり、多くの業界で業務の効率化が叫ばれるようになりました。それと同時に、複数の物事を同時進行させる、という事象が急激に増加したため、複雑なネットワーク図であるPERT図や、クリティカルパス法が取り入れられるようになりました。

それでも、何よりの変化はプロジェクト管理の際に使用するツールの進化でしょう。かつてはプロジェクト管理のためのツールには紙とペンを使うしかありませんでしたが、現在はもちろんパソコンがあります。パソコンによってプロジェクト管理は大幅に容易になったため、「プロジェクト管理」という概念が普及し始めたのもパソコンの普及と同時期になっているようです。

現代におけるプロジェクト管理&進捗管理のあり方

時代が進むに従い、ビジネスはどんどん巨大化し、複雑化してきました。Richard Johnson氏、Fremont Kast氏、James Rosenzweig氏の共著『The Theory and Management of Systems』では、ビジネスを人体組織にたとえ、それぞれ骨や筋肉、神経などその働きにより役割が異なり、かつ、全身がうまく機能しなければ回っていかないことを述べています。

また、現代のプロジェクト管理や進捗管理の方法と傾向としては、細かいタスクを積み上げて見積もりを立てていく「ボトムアップ プランニング」と、大きなタスクから分解し細かいタスクに切り分けていく「トップダウン プランニングおよびレビュー」のどちらかで管理される場合が多くなっているようです。

現代のプロジェクト管理

ここまで、プロジェクト管理や進捗管理方法の歴史的経緯をまとめました。
ただ試行錯誤し、研究しながら限られたツールや方法でプロジェクト管理や進捗管理を行っていた昔とは違い、現在では数多くの知識体系やツールがあります。

では、あなたがプロジェクト管理や進捗管理を効率的に行おうと思った際、実際にはどのような手段を取りますか? ハウトゥー本などで、ノウハウを学んで実践しようと考えるでしょうか。それとも、便利そうなツールを複数探し、試用・比較したうえで導入するでしょうか。

ノウハウを学ぼうとした際、プロジェクト管理について体系的にまとめられており、一番有名なのはプロジェクトマネジメント協会(PMI)発行のPMBOK(Project Management Body of Knowledge)になるかと思います。しかし、PMBOKの理論は、大人数向けの理論が中心となっているため、数人〜十数人のプロジェクトの場合、使える部分と使えない部分が出てくるかと思います。自分のプロジェクトに応用できる、と考えられる部分をしっかりと見極め、実行することが大切です。

また、ツールを利用してプロジェクトの進捗管理を行う場合、先にも書きましたがツールごとに向き不向きがあります。また、インターフェースの好みもあるでしょう。パッと見が好みだから、と使い始めると、実は海外産ツールで、ヘルプが日本語対応していなかった、という場合もあるかもしれません。有料か無料かもツールごとに異なっています。自分のプロジェクトが重視する部分は何なのか、しっかり洗い出してからツール選びを始める必要があるでしょう。

ノウハウを学んでプロジェクト管理をするにせよ、ツールを利用するにせよ、大切なのは「現状に合っているかどうか」です。自身のプロジェクトがどのような性質のものなのかしっかりと分析して見極め、直近で必要そうなノウハウをまず勉強したり、現状の人数や状態に適したツールを導入したり、ということが最も大切なのではないでしょうか。

≫Next…「プロジェクト管理に役立つ!WBSの使い方とツール」

「プロジェクト管理&進捗管理の歴史と変遷」についてのまとめ

時代ごとのビジネスに求められる要求を満たすことで発展してきたプロジェクト管理や進捗管理ですが、現代も進化を続けています。インターネットの発展により、ビジネスの形態も大きく変わり、より小さい組織でも大きなプロジェクトが動くようになりましたし、同じ事務所で働くわけではなくリモートで仕事をする人も増えつつあります。また、全ての仕事を社内でするわけではなく、パートナー企業に委託する、という業務形態も増えてきました。

ビジネスの業態や働き方が変化には、対応するようにプロジェクト管理や進捗管理の方法の変化が求められます。そのために必要と思われる知識体系やツール、アプリなどは日々研究・開発され、膨大な数となっています。現代では、自身のビジネスに何が必要なのか、しっかりと見極めたうえで、最も適切なプロジェクト管理および進捗管理をすることが求められているのではないでしょうか。

プロジェクト管理の悩みに効くサプリ

現代の複雑化したビジネスの世界であなたのプロジェクトを成功に導くためには、高いレベルでプロジェクトを管理していかなければなりません。
そのために必要になるプロジェクト管理のための方法論とツールについて学んでいきましょう。

詳細を確認する

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

同じタグのついた記事

同じカテゴリの記事