幸せの沸点と海外移住の因果関係

ここ数年、台湾に生活の拠点を置きながら

「心地よいなぁ・・」

「幸せだなぁ・・」

と感じることが多くなってきたように思います。30歳を目前にして、同年代より収入が多いわけでもなければ、結婚もしていないし、特に贅沢もしていないのですが、なぜそのように感じるのかと考えてみると

「幸せの沸点が低いから」
だという結論に達しました。そして、幸せの沸点が低くなった理由に、「海外移住」が大きく関係していると感じます。

そこで今日は、「幸せの沸点」と「海外移住」についてお話したいと思います。

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人が幸せだと感じる瞬間とは?

あなたがイメージする「幸せ」とはどのような状態のことを指すでしょうか。

  • 裕福な生活を送るのに困らない収入を得る
  • 好きな人と結婚し家庭を築く
  • 多くの人から認められる
  • 自分の好きなことをする

といった欲求が満たされた状態のことでしょうか。1943年にマズローが発表した論文「人間の動機づけに関する理論」の中に、「マズローの欲求5段階説」という用語があります。

(生理的欲求/安全の欲求/所属と愛の欲求/承認の欲求/自己実現の欲求)という人間の5つの欲求はピラミッドのように構成されており、低層階の欲求が満たされると、より高層階の欲求を欲する、というもの。実際に上で述べた「一般的に幸せと感じる状態」は、5つの欲求を全て満たしている状態と言えますが、低層階の欲求が満たされると、より高層階の欲求が次から次に出てきて、欲求に終わりがありません。

では、「幸せの沸点が低い」とは一体どういうことなのでしょうか?

「幸せの沸点が低い」とは?

「幸せの沸点が低い」とは、「幸せ」と感じるまでのハードルが低いということです。「幸せの沸点が低い」と、日常の些細な何でもないことでさえ幸せに感じられます。

「幸せはいつもちょっと先にある-期待と妄想の心理学」の著者であるダン・ギルバートハーバード教授は、自身の著書で「選択肢の少ないひとのほうが幸せ度が高い」と述べています。これを自分なりに解釈すると、

  • 幸せの沸点が高い人は、選択肢が多く、不自由な想いをしたことのない人
  • 幸せの沸点が低い人は、選択肢が少なく、ときどき不便な想いをしている人

ではないかと思います。皮肉なものですね…。私の場合は、海外に住んでいるため日本にはあるけど海外になく、不便に感じるものがたくさんあります。

食べ物で例えると、大好きな納豆。日本では3パック100円で購入できますが、私が住む台湾ではスーパーで見かけたらそれだけで幸せに感じます。また、とにかく騒がしい台湾で、落ち着いて本が読めてコーヒーも美味しいカフェを見つけると幸せで、雨が多い冬の台湾で晴れた日があれば、布団を干すことさえ楽しみになります。

小さな国なので、新しいショッピングモールができたり、地下鉄の建設が完了すると、今か今かとオープン日を待って、ワクワクします。

世界幸福度ランキングとは?

毎年3月20日は、国連によって「幸福デー」と決められており、2012年から毎年、この時期になると「世界幸福度報告書」が発表されるそうです。

2018年の「世界幸福度ランキング」では、計156か国が調査の対象となりました。このランキングは

  • 人口当たりのGDP
  • 社会的支援
  • 健康的な平均寿命
  • 人生の選択をする自由
  • 性の平等性
  • 社会の腐敗度

といった欧米的な価値観から作成された客観的なランキングになり、1位〜10位までは毎年ほぼ西欧諸国が占めています。

国全体では3位、人口一人当たりのGDPでは25位であり、平均寿命では1〜2位を争う日本ですが、「世界幸福度ランキング」では客観的な位置付けであるにも関わらず、54位となかなか不本意な順位です。

国連が発表した幸福度ランキングの中で、アジアで1番順位が高いのは26位の台湾。日本よりもランキングが高いアジアの国としては、33位にシンガポール、34位にマレーシア、46位タイと続きます。

それでも日本は恵まれている

国連が発表する客観的な幸福度ランキングでも予想以上に順位の低かった日本ですが、幸福度が低い=恵まれていないのではありません。

ランキングの結果はさておき、日本人は基本的に豊かで選択肢が多いが故に、人と比べたり、過去の自分に後悔をしてしまい、幸せの沸点が高くなっているだけではないでしょうか。

物価の低い国で所得が低いのは当たり前

台湾の平均年収は約180万円程度。日本の平均と比べると、約半分ほどしかありませんが、国連の調査結果によると、台湾の幸福度は26位で、日本は54位でした。台湾の物価は確かに日本に比べると低いですが、意外と不動産や車の値段が高かったりします。

しかし 不動産や車以外の、税金、保険料、医療費などは異常に安く贅沢をしなければ、かなりお金がかからずに、「健康で文化的な最低限度の生活」が送れます。

また女性も当たり前に大学院へ行き、結婚・出産後も仕事を続けており、女性の社会進出が顕著です。2018年は、アジア初の同性婚が合法になるというリベラルなニュースも影響したのでしょうか。

それにしても、物の値段はあってないものだな、と感じることがあります。台湾で100円程度で食べられるもの同じものが、海を越えたシンガポールでは1,000円で売られていたりします。原料費にはほとんど差がないので、差額は主に人件費で、その人件費を決めているのも政府。

10万円の所得の国ではモノを100円で売り、100万円の所得の国では同じモノを1,000円で売るのは、当たり前のことなんですね。

幸せ度は自分が判断する

国連が発表している幸福度ランキングで、台湾が26位であり、日本は54位だという書き方をしましたが、これは他人が数字に基づいて客観的に判断しているランキングです。上位の国にいるから幸せだ、とか下位の国にいるから不幸せだ、と決めつけるものではありません。

自分がどういうときに「幸せ」と感じるかは、自分自身のみが感じることのできるものです。

日本にいた私と、台湾にいる私の違い

日本にいた頃の私は、幸せの沸点がとても高かったように思います。具体的に言うと、とても恵まれていたにも関わらず「幸せ」だと感じることができませんでした。

東京都内に実家があり、高い家賃を払うことなく都心に住むことができたし、母親は優しくて、家族でいる時間はとても楽しかったです。

しかしお金にも、着るものにも、食べるものにも、人間関係にすら困っていなかったにも関わらず、人と比べては「どうして自分はこんなに恵まれていないのだろう」と嘆き、物足りなさを感じていました。

今思うと、「人からどう思われるか」を気にしすぎる日本社会という環境が自分の沸点を高くしていたのではないか、と思います。

台湾人は、良い意味でも悪い意味でも自分勝手です。基本的には、自分が、また家族など自分の周りの人が幸せであれば他のことは大抵気にしません。

自分の家はキレイに掃除をしても、共有スペースの汚れは気にしない人がほとんどです。そんな「他人に興味を持たない台湾」に住みながら、自分のことを考えてみると不思議と、「自分の人生も悪くないじゃんか」と楽しい気持ちが湧いてきます。

日本に住んでいた頃と、台湾に住んでいる今で、「得たものはなにか?」と聞かれたら、お金でも、社会的地位でも、恋人でもなく
「どうにもならないことを考えすぎない」という力なのかもしれません。

まとめ

今日は「幸せの沸点と海外移住」というテーマをまとめてみました。いかがでしたでしょうか。

選択肢が多いと、人と比べてしまうし、後悔もします。でも、人の人生を生きられるわけじゃないのに、人と比べても無意味です。上を見たらきりがないし、下を見てもきりがない。

だからこそ、目の前にある小さな幸せを見つけられるように、毎日を丁寧に過ごしたいですね。

参考文献:

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