ヨーロッパの学生が日系企業にインターン?海外の学生が働き方で大切にしていること

私の住んでいるシェアハウスの住人は半数以上が外国人です。特にヨーロッパでコンピューターサイエンスを専攻している学生が多く滞在しており、日本のIT企業でインターンシップをしています。普段は何気なく一緒にお酒を飲みながら冗談ばかり言っているのですが、たまにウィットに富んだ話題になると教養の深さを感じます。

よく考えてみたらヨーロッパの学生の生の声を聞ける機会ってなかなかないのでは? と思いインターンのことや働き方についてインタビューを企画してみました。海外の学生の素顔に迫ってみます。

メンバー紹介

タモ:ライター。外国人だらけの東京のシェアハウスに住んでいる。昔、タイの大学で先生をしていた。

エラワン:ベルギー出身。母国でAIを研究している大学院生。

ラナ:ドイツ出身。料理が上手な理系女子。

トム:ドイツ出身。イギリスの大学院で研究している。母国ではYouTuberらしい。

世界中でインターンシップが盛んになっている

タモ:どうやってインターンに応募したの?

エラワン:僕は大学の修士課程のプログラムでインターンシップを探す必要があったんだ。それでネットでオファーを探して最終的に今のインターンを選んだよ。

ラナ:私も理系学生にインターンシッププログラムを提供している国際団体を通して、インターンシップに応募しました。

トム:僕もインターンシッププログラムを提供している国際団体を通して応募したよ。

タモ:学生のインターンを仲介している団体を通して申しこむんだんだね。インターンシップが大学の必修科目になっていることもあるのか。

タモ:自分は昔、タイの大学で働いていたんだけど、現地の日系企業にインターンすると単位をもらえるシステムだった。日本の大学でもインターンで単位がもらえるところは増えているみたいだね。自分が学生だった頃もインターン自体はあったけど、そこまで一般的ではなかった気がする。

日本でインターンシップをしようと思った理由は?

タモ:どうして日本にインターンしようと思ったの?

エラワン:外国で仕事をしてみたかったんだ。僕が一番、重要視したのは研究分野のリーディングカンパニーのメインのオフィスで働くことだった。僕はコンピューターサイエンスとAIを専攻しているんだ。日本にはこの分野でとても良い機会があったんだ。

ラナ:私もヨーロッパ以外の国で働きたかったの。あと、世界でも有名な日本企業の勤勉さや仕事に対する姿勢を体験してみたかった。コンピューターサイエンスを専攻する学生として、日本を代表するIT企業のひとつで働けたことはラッキーだった。新しい取り組み方や技術を学ぶ機会を得られたからんでみたかった。

トム:大学の修士課程を修了するためにインターンをしないといけなかったし、将来的には東アジアに将来的に移住も考えていた。日本へのインターンシップ参加は移住のためファーストステップなんだ。

タモ:トムはどうして日本やアジアで働きたいの?

トム:僕は中国語と日本語をかなり勉強したから自分の語学力を生かしたいんだ。後、僕は欧州だとみんなから真面目すぎるっていわれる。でもアジアは僕の勤勉さを評価してくれる文化があると思ったんだ。

タモ:そっか! 日本人でもアメリカ人みたいな考え方の人がいるのと同じだね。確かにトムはドイツ人だけど日本人に近い感覚を持っているよね。

トム:僕は内向的なタイプだから日本の真面目な雰囲気が気に入っているんだ。

日本にインターンして働く選択肢が広がった

タモ:エラワンやラナは日本を選んだ決め手ってある?

エラワン:せっかくインターンするなら仕事だけでなく興味があった日本の文化も体験してみたかったんだ。専門分野のリーディングカンパニーであることが絶対条件だったけど、日本での生活や文化にも興味を持ったのが日本に来た決め手になってる。

タモ:そういえば相撲や歌舞伎にすごく興味を持っていたよね。朝早くから両国で相撲を見に行ったりしてたし。

エラワン:相撲を生で見れたのはよかったよ。海外インターンの魅力は仕事だけではなく現地の生活や文化も一緒に感じられるところだと思う。

日本の文化に触れる外国人。

トム:自分も実際に移住の前に日本やアジアが自分に本当に合っているかどうか確かめてみかった。外国でインターンする魅力は、仕事だけではなく国際感覚を身につけたり実際に現地で生活する経験も得られることだと思う。

ラナ:海外でインターンシップすると仕事だけでなく、その土地の文化も感じられるのが魅力ですね。日本での生活は本当に楽しかった。

タモ:タイの大学にいた頃、日本のホテルでインターンしてもらうプログラムで学生を募集したことがあるんだけど申し込み者は少なかった。言葉の面で不安のある学生が多かったから。

タモ:でも、申し込んでくれた学生は積極的な人が多くて日本の生活を楽しみながら、インターンを通して日本語も英語も上達していた。日系企業の就職でも日本で生活してた経験は役に立ったみたい。

エラワン:実際に日本で生活してみないと分からないこともたくさんあった。でもインターンを通して日本で生活することで、日本で働く不安はなくなった。外国でインターンすると働く選択肢が広がると思う。

インターン中の過ごし方は?

タモ:インターン中はどんな風に過ごしてたの?

エラワン:僕は個人で研究を進めている。ほとんど直属の上司とだけ交流しているよ。仕事に関しては自由にやらせてもらえている。いい仕事をしている限り柔軟なスケジュールだよ。でも僕は研究が面白いから残業しがちだけどね。

ラナ:インターン先は日本の典型的な会社とは違ってましたね。厳しいスケジュール管理もありませんでした。インターン中は小さいグループでプロジェクトに打ちこんでいました。週末に進捗の報告はしていたけど、それ以外には特に管理されることもなかった。会社はインターン生に自律的に働くように期待していました。

トム:僕は研究論文を読んだり書いたり、プログラミングをしてたね。後は上司とミーティングかな。

タモ:日本企業は世界でも厳しい管理をすることで有名だけど、自由な雰囲気だったみたいだね。AIとかコンピューターサイエンスのような分野だと典型的な日本企業と働き方も違うのかもね。

エラワン:自由にやらせてもらえたしボスにはとても感謝しているよ。あんまり日本の会社で働いている感じはしなかったけどね。

ラナ:でも、せっかく日本に来たから日本らしい会社っていうのを経験してみたかった気もする。もちろん今回のインターンはとても良かったけどね。

タモ:日本らしい会社ってどんなイメージ?

ラナ愛社精神があって、スケジュールがしっかり決まっていて、残業もたくさんする厳しいイメージがある。それで一生、働くかどうかは分からないけど、日本らしい働き方も経験してみたかった。インターンだからこそ様々な働き方を経験した方がいいと思う。

タモ:確かにインターン中に色々な働き方を経験しておくことで、どんな働き方が自分に合うのか見えてくるかもしれないね。

 日本の企業もグローバル化している!?

タモ:インターンで印象に残ったことはある?

エラワン:多様な背景をもった研究者と会える機会があったね。日本人の研究者も多かったけど、様々な国から研究者が来ていた。僕の上司はドイツ人だったしね。

ラナ:研究分野の多様性が印象に残りました。AIはいろんなところでブームだけど、インターンの中でモダンな技術を実用化するための、創造的な方法を学べました。

トム:研究のレベルも質もとても高かった。僕の上司もそれぞれの分野で高い技術をもっていたよ。

タモ:日本企業も最先端の分野ではグローバル化してるんだね。多国籍で仕事をするのが日本でも当たり前になりつつあるのかもしれない。身近な飲食店でも外国の方が働いているのをよく見かけるけど、普段の生活では目に触れない業界でも国際化が進んでいるんだね。

エラワン:多国籍なチームで働くのは珍しいことじゃない。特にヨーロッパ圏は地続きだから色んな国の人が集まって仕事をする。僕の母国語はフランス語だけど職場では英語でコミュニケーションすることも多い。様々な背景の人と一緒に仕事ができる語学力や文化に対する理解も必要なんだ。

日本の働き方は外国人からは規律正しく厳しいイメージ

スーツを着て、出勤するサラリーマン。

タモ:インターンしている際に日本と母国の働き方の違いで驚いたことはある?

エラワン:僕のインターンシップ先は日本の伝統的な会社ではなく国際的だった。例えば社内の公用語も英語だったしね。だから母国で働くのと大きな違いはない。どう働くかよりもどんな成果を出せるかの方が大切なんだ。

エラワン:でも日本の企業が全部そうではないよね。他の日系企業にインターンしている人の話では、スケジュールもルールも厳しいと聞いた。

ラナ実際、日本人ってすごく働いているよね。ドイツ人も仕事に対して真剣に取り組むことで知られて入るけど結局のところ、それはやめたいと思ってる。個人的な経験だと、日本人は自分の会社にプライドがある。長時間労働でプライドを体現していると思う。

トム:インターン先は日本の働き方とは全然、異なる会社だった。たくさんの外国人研究者が働いていたからね。

インターンを通して課題は感じた?

タモ:インターンを通して課題や問題点は感じた?

トム:特に問題はなかった。インターンはとても順調だったよ。

ラナ:多国籍の研究者達に囲まれて楽しくインターンシップできた。でも日本人ともっとコミュニケーションを取りたかったですね。

エラワン:特に問題は感じなかったね。上司もすごくサポートしてくれたし、たくさんのことを教えてくれた。上司の期待にも応えられるように取り組んだしね。後、他のインターン生と仕事の後に飲み会に行くのがとても楽しかった。これぞ日本! って感じするでしょ。

タモ:インターン先はとてもいい環境だったんだね。順調で何より。あと仕事終わりの飲み会が楽しみになのは日本人だけじゃないんだね。

外国でインターンしたことで、外国で働くことにポジティブになれた

タモ:インターン後のキャリアはどう考えてるの?

エラワン:日本でPhD(博士号)をとりたいと思ってる。その後でインターン先の会社にジョインすることも考えているよ。仕事もやりがいを感じているし、日本の生活もすごく楽しいからね。戻ってこない理由がないよ。

タモ:日本で博士号を取りながら働くってこと?

エラワン:そうだね。日本のインターン先で働きながらPhDを取れるといいなと思ってる。このインターンを通して日本で生活するイメージが具体的にもてるようになった。一旦、帰国するけど、また日本にすぐに戻ってきたいよ。

ラナ:インターンシップは私のキャリアにもとても価値のあるものでした。たくさんの知識も得られました。将来、外国で働くことにも前向きになれました。履歴書でもインターンの経験はポジティブに評価されます。

トム:日本かシンガポールのIT企業で終身雇用のポストに応募するよ。僕はアジアに可能性を感じるからね。

タモ:日本にインターンしたことで母国以外で働くことにも前向きになれたみたいだね。日本で働くことに前向きになってくれているのは日本人として嬉しいですね。日本の会社の中には、外国人の受け入れでトラブルが起きたり、希望をもって来たのに悲しい気持ちで帰る学生もたくさん見てきたから。

好きを仕事には世界共通?

オフィス。

タモ:仕事ってあなたにとってどんなもの? どんなスタンスで取り組んでるの?

エラワン:仕事は僕にとってとても大切なもの。好きでもない仕事に僕の日々を捧げるのは、想像できないね。僕が取り組んでいることが楽しければ、例えオフの日でも自分のプロジェクトで余計に働くのも苦ではないよ。

タモ:そういえば休日でも、たまに難しそうなプログラミングを書いていることあるもんね。プログラミングをしているときのエラワンの顔は普段、見せないような真剣な顔つきになるよね。

ラナ:私たちの人生の1/3は仕事。だから情熱を持てて、月曜日が来ることを憎まないような仕事を見つけることが大切。仕事が好きだったら、取り組むのもいとわないし結果にもプライドをもてる。

トム:月曜日を恐れているのは日本だけじゃありませんね。でも、好きな仕事をすれば月曜日も怖くない。僕は主にAIで文章解析をしているけど仕事はとても楽しい。好きなことをしているのが一番だね。

タモ:日本でも「好きを仕事に」っていうフレーズをよく聞くけど、あきらめている人も多い。でも、みんな仕事に情熱を持てるかどうか、好きなことかどうかをすごく大切にしているんだね!

働き方や仕事でそれぞれが一番、大切にしていること

タモ:最後に仕事や働き方で大切にしてることを教えてください。

エラワン情熱だよ! 情熱をもてるプロジェクトに自分の時間を捧げることが僕の幸せだ。後、できる限り自分の時間と仕事の進め方に関しては自立してやっていけるといいね。最後に、僕は日々、成長したいと思っている。もしも仕事から学ぶことがなくなった時は違うことをするよ。

タモ:情熱を大事にしているの? もっと詳しく聞かせて。

エラワン:僕は常に夢中になれることをしていたいんだ。小さい頃は数学が得意で夢中になっていた。勉強もできたし、医者になることもできた。だけど医者を選ぶと自分の専門領域がすごく限られてしまう。だけど研究者なら自由に研究することを変えられる。だからこそ常に自分が情熱をもてる内容を追い続けることができるんだ。

ラナ:私も情熱は大事。あと、情熱以外だと働く環境が私にとっては大事。後、コンピューターサイエンスだと自分の取り組んでいるプロジェクトの目的に自分が納得できるかも大切ね。私が学校で学んでいる技術は議論を呼ぶようなことにも使われている。開発者は自分のつくったものに責任をもつべきね。

タモ:議論を呼ぶようなことって?

ラナ:例えばAIで個人情報を解析して最適化された広告やマーケティングに利用することは、プライバシーの面で嫌がる人もいる。AIが軍事利用されて無人戦闘機が普及して人を傷つける道具になってしまうかもしれない。倫理的にも自分が納得できないものづくりはしたくない。

タモ:ラナは自分のモノづくりにプライドと責任を持つべきだと思っているんだね。トムは働き方で一番大切にしてることってある?

トム:仕事は意味があって面白いものであるべきだね。でも、働きすぎは良くないかな。僕が最近、働いてきたところは2つをうまく両立できる環境だったよ。

タモ:つまりワークライフバランスが大切ってこと?

トム:仕事はもちろんやりがいがある方がいい。だけど、プライベートな時間も大切だからね。仕事だけが人生だとは思わない。僕は仕事以外にもやりたいことがたくさんあるんだ。本を読んだり語学の勉強をしたりね。

タモ:仕事への情熱、倫理観や責任、働く環境やワークライフバランス、日本人も大事にしている人が多いと思う。海外の人もそれぞれが大切にしていることが違っていて面白いね。

  • エラワンが働き方で大切にしていること:情熱を持てて成長できる環境
  • ラナが働き方で大切にしていること:働く環境と仕事の倫理感
  • トムが働き方で大切にしていること:ワークライフバランス

まとめ

普段、同じシェアハウスでお酒を一緒に飲みながら話をしていると気づかない一面をインタビューで聞くことができました。日本の企業も一部は国際化が進んでいてアメリカのIT企業と同様、多国籍になっていることは発見でした。

インタビューしたインターン生達は20代前半から半ばの若者です。私が彼らと同年代だった時は自分の仕事や生き方について、ここまで熱く語れなかったと思います。ヨーロッパの学生がしっかりしているのでしょうか。それとも最近の若い人は国籍を問わずに仕事や働き方に真剣に向き合っているのでしょうか。

みなさんは熱く自分の仕事や働き方についてしっかり語れますか?

東京の街を歩いていると外国人が昔より増えた気がします。これから日本人も外国人と働く機会がますます当たり前、企業が多国籍化するのでしょうか。でも働く際に目指すところや思いは日本人も外国人も変わらないのかもしれませんね。


留学生から見た日本の「働き方」とは?
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