事例紹介
2018.08.29

ベンチャーキャピタルから見た、資金調達ができる企業の特徴

今回はベンチャーキャピタルに勤務するアラサー女子が資金調達ができるスタートアップの5つの特徴を私の経験に基づいてレポートします!(資金調達型ではなくそもそも自分でお金を貯めて自己資本で開発費を賄う場合など起業にはいろんなスタイルがあると思いますが、今回はそのスタイルについては触れませんのでご了承ください。)

1. 資金調達に成功したスタートアップの創業者ってどんな人?
ー サービスやプロダクトを切実に必要としている当事者であれ


資金調達に成功したスタートアップの創業者の特徴として、そもそも起業した業界に詳しく、普段から既存のプロダクトやそのマーケットについて人一倍研究していることが言えます。創業者には既存のものに対して以下のような考えを持っているケースが多いです。

  • 不便である
  • つまらない
  • クオリティが低い
  • 価格が高すぎる

このような強い思いが根底にあり、「どうにか現状を変えたい!」という使命感に燃えている人が多いです。

実は成功している人は「誰かの課題を解決したい!」というボランティア精神にあふれる人よりも「自分が困っているのでどうにかしたい。もし課題を解決できたら、他の人も喜んでくれるかもしれない。」という自分の欲求を第一に動いている人の方が多い印象です。後者はモチベーションの高さや課題の把握力の点で前者に優っているように感じます。

このタイプの中でも多額の資金調達に成功している人は、

どんなプロダクトを新規に開発すれば解決できる課題がどれほどあるか
どれくらいの規模の顧客満足度を上げることができるか

誰よりも分析している人になります。

2. チームの人数は何人ぐらいがいいのか?
ー 1人じゃ絶対ダメ!最低限ビジネスサイドとエンジニアサイド1人ずつは必須!

最近では、スタートアップの走り出しには上記に加えてデザイナーは必ず必要という声も聞こえるようになってきました。しかし、まずはビジネスサイドとエンジニアサイド1名ずつは必須です。1人ではすぐに企業の成長に限界がきてしまうので要注意です。

器用なタイプだとビジネスもエンジニアもどちらもできる!というマルチプレイヤーもいますが、それでもやはり1人では処理できないことが必ず出てくるので自分の苦手なことを補ってくれる人を呼んできた方が後々助かります。

残念なチームのパターンはご想像通りだと思いますが、以下の2つを挙げることができます。

アイディアもよいしニーズもありそうだが、実現するためのスキルのあるメンバーが揃っていない
エンジニアとしてのスキルが高くてアイディアも評価すべきなんだろうが、プレゼンが下手でビジネスとしての魅力や成長性を伝えられない

もちろん、アイディアを実現するために「急がば回れ」とプログラミングスクールに通う、プレゼンの練習をする、という人もいますが、得意な人を呼んできた方が時間の無駄を回避できます。

スタートアップにおいて「時は金なり」は鉄則です。普段から一緒に頑張ってくれる人を探す力も起業家として大事なポイントです。

3.チーム結成期の戦略は?緻密な計画orざっくりな計画
ー 猪突猛進でとにかく突き進む突破力がものをいう


できたてほやほやのスタートアップはスピード勝負です。よく目にするフレームワークに最初から当てはめて考えてもいいですが、それが逆に自由な発想を阻害する障壁になる場合もあります。

短期間のゴールを決めてとにかく突っ走ってみることが大事です。緻密に計画しすぎると、計画を立てることが目的化してしまいます。

目標を設定し、計画の叩き台を作る
達成に必要なリソース(情報、人、ツールなど)を整理し、収集する
最低限のプロトタイプを開発する
ユーザーの反応を検証しする
検証結果を見ながら、ピボット(プロダクトを練り直して再度アタック)する

このサイクルを繰り返すことで、ユーザーに刺さるものができるのではないでしょうか。

このような流れを「リーン・スタートアップ」と言います。詳しくはMITメディアラボ長の伊藤穰一さんが翻訳しているエリック・リースさん著作の「リーン・スタートアップ」をご参照ください。

いくら素敵なアイディアがあっても、可視化されなければ全く意味がありません。まずは、失敗してもいいので何かやってみる!やってみて考える!失敗したらそこを改善していく!の繰り返しをチーム全体でやれるというのは資金調達への大きな一歩です。

4. ここぞという場面でVCを説得できるスタートアップとは?
ー モノはいいけど、マーケットないよね? という言葉に心を痛めるな

新規性のあるアイディア、バランスのとれたチーム、素晴らしいプレゼンスキルの3点セットが揃っています。「ニーズそんなにないよね?」「市場規模小さすぎない?」「全くスケール(市場が拡大)しているところが想像できない」と一蹴されて落ち込んでいる暇はありません。

たしかに、VCで投資の有無を決定する人物は、これまで数ある成功・失敗のケースを見てきている投資の第一人者なのでそう簡単に説得はできません。だからこそ、どうすれば資金調達をできるか、しっかり戦略を練りましょう。

実は、VCを説得できない理由には「投資を決定する側のプロダクトやマーケットに対する知識が十分でないから」という単純なケースがみられます。その場合、投資家に実際にそのプロダクトがある未来を想像してもらうことが必要になります。筆者が見てきた「なるほど!」という方法を以下に2つ紹介します。

1.プレゼンテーションのための資料だけでなく実際に投資家にプロダクトやサービスを体験してもらう「デモ」を用意する

アプリならスマホで最低限のプロトタイプを見せるのもよいし、開発に多少お金のかかるものであればアルバイトやクラウドファンディングで工面してアルファ版(開発初期に作る見本)を準備して体験してもらいましょう。百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、説得力が倍増します。

2.プロダクトやサービスを準備するのが難しい場合について、プロモーションビデオを作成すると効果的。

10万〜30万円ほどのお金をかけて、プロの映像制作会社に依頼したり、友人でそういった映像制作が得意な人にお願いしてイメージ映像を作成するのは1つの手です。(資金調達前のスタートアップの場合には、美大の学生や将来的に映像系で就職を考えている学生にプロモーションビデオの依頼をしてコストを押さえていることもあります。)

実際に、あまりにも動画の内容に説得力があったので資金調達に成功したスタートアップも見てきました。

5. VCは1つじゃない、事業に共感してくれる人を探せ

最後に1点だけ言うとするならば、1つのVCに断られても諦めないことが肝心です。先ほどの章で「投資家がプロダクトやマーケットに対する知識が十分でないことがネックになって投資が決定しないことがある」と書きました。これは「自分のやろうとしている事業に深い理解があり、投資をしてくれそうなVCを探せば解決する」という話でもあります。

現に、2018年はVCが活発に投資を行なっている時期ですので、いろんな方にお会いして資金調達の道を探ることをオススメします。検索エンジンを使うと、スタートアップと投資家をつなぐマッチングサイトも出てきます。そういったサービスを利用して一期一会の出会いを模索するのも良いと思います。(いずれ買収や上場を見込んで投資をするのが目的だとは思いますが、いつのまにか過半数の株を握られてしまい思うような経営ができなくなってしまった…。という後悔はしないようにしてください。そのための資本政策は別途勉強しましょう。)

ちなみに、今回はVCからの資金調達について書きましたが、創業者向けに国や各自治体の助成金もあります。日本政策金融公庫などの融資を行なっている組織に相談するのもいいです。

また最近ではクラウドファンディグもよく利用されていますね。資金調達をお考えの方にとって、いろんな手段が転がっていますのでVC以外を検討するのもオススメです。

事例に学ぶ

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶと言います。ビジネスについても同じことが言えるでしょう。
他の企業の戦略や取り組みを分析し、そこから抽出した要素を組織に取り入れてみることで、あなたのビジネスを成功に導く鍵が見つかるかもしれません。

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