モチベーションがありすぎてもダメ!チーム運営をより良くする方法

あなたのチームはモチベーションを保てていますか?モチベーションが下がったままでは、生産性や能率もアップできず、作業や取り組みも停滞してしまいます。一方でモチベーションがありすぎるからこそ、生じてしまう問題もあります。今回は、チームを運営するマネジメント層の方に向けて、チーム運営に欠かせないメンバーのモチベーション管理についてお話していきます。

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チームのモチベーションが下がってしまう4つの理由

2017年11月に日本版が発売になって以来、ビジネス界隈で話題を呼んでいる『EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ) 』(すばる舎)では、アメリカのPixar Animation Studios(ピクサー・アニメーション・スタジオ)、Airbnb(エアビーアンドビー)、Netflix(ネットフリックス)などの先進的な企業における働き方やチームのあり方が経営コンサルタントのロバート・ブルース・ショーにより仔細に記されています。

本の中では、チームのモチベーションが下がる理由として4つの問題点が紹介されています。

1.チーム制がそもそも必要ないのに導入されてしまう

チーム制を導入するからには、チーム制でない仕事の進め方と比較したときにチーム制にするメリットがあるべきです。しかし、往々にして、必要ないにもかかわらずチーム制を導入し、無駄な時間を費やしてしまうことがあるそうです。

例えば、個人とトップが結びついて仕事をしたほうが効率よく仕事を進めることができる仕事内容であったのに、本部からの要望を受けて地域ごとにチームをつくってしまうようなパターンがあります。そのチームの仕事内容が地域ごとに異なる場合には、共有できる情報が乏しく、チーム同士の連携の必要性も低くなります。そのため、チームに関係していること自体が負担になったりモチベーションをさげたりしてしまう要因にもなりうるのです。

2.チーム制を成功に導くボーナスを導入していない

良くできる人材だからと、さまざまなチームに参加をさせている人物に対して、それぞれのチームでの業績にあわせた報酬が適切に与えられているでしょうか? もしこの人物が固定報酬制、年俸制で報酬を受け取っていれば、沢山のチームにあてがわれたときに、自分の力が正当に認められているとは考えないでしょう。むしろ年が経つにつれ、チームに参加することは自分の関係ないことにも忙殺されるように感じるようになります。もしさまざまなチームに有能な人物を参加させようとするならば、それに見合った報酬を渡すべきです。

3.  組織のシステムに足をひっぱられてしまう

Microsoftでは、以前は報酬制度を相対評価でランク付けしていたそうです。その結果、良い評価枠に入れる人数が決まっていたために、有能な人材はほかの有能な人材と一緒に働くことをさけるようになってしまいました。結局、Microsoftはその評価制度をやめたそうです。このようなシステムは、本来であれば、有能な人材同士が切磋琢磨しながら働いて大きな結果を出すことを目指している企業にとってはマイナス要素になってしまいます。あなたの会社にも、このような社員のやる気や行動力をさげるようなシステムはないでしょうか?

4.「フリーローダー」が出現している

フリーローダー(freeloader)とは、英語で居候や遊び人、給料泥棒といった意味を持った単語です。社会学者によれば「たかり屋」のような、仕事をしないがチームの一員となってチームの恩恵を得ている人をさす言葉です。チームは、仕事においてとても魅力的であるはずです。特定のチームメンバーとの交流や絆は、無味乾燥になりがちなビジネスにおいて、感情上のスパイスとなり、そのチームに属しているという優越感や快感や、自己満足感を得ることもできます。

ところが、チーム内にコミュニケーションに長けたフリーローダーがいると、感情的にはよい体験ができるときがあるかもしれませんが、いつのまにか仕事をまわされていたり、仕事の尻拭いをさせられてしまうかもしれません。あなたのチームにも、仕事はできないが、チームの恩恵にちゃっかり預かっている人はいないでしょうか? その人の存在が、他の優秀なチームメンバーのモチベーションを下げてしまっているかもしれません。

チームのモチベーションを上げる方法

チームのモチベーションが下がってしまう原因についてご紹介してきましたが、チームのモチベーションを上げる方法にはどのようなものがあるのでしょうか。2つの方法をご紹介します。

メンバーを気に掛ける

人が抱える悩みのほとんどは対人関係だと言われます。仕事の場でも、チーム内におけるメンバー同士が無関心であると、仕事のモチベーションは下がっていきます。しかし、逆に対人関係が上手くいっていれば、充実して仕事に打ち込むことができるのです。この対人関係に不安を抱えさせないようにためにも、普段から、「なにか困っていることはない?」「他に挑戦してみたいことはある?」といった言葉をかけてメンバ―を気に掛けていくことが大切です。

成長を実感させる

対人関係ももちろん大事ですが、メンバーに「自分はこのチームで役に立てている」という自覚を持たせることも重要です。そのためにも、メンバーができなかったことをできるようになったら褒める、メンバーとの信頼関係を築いた上で責任のある仕事を任せるといったことを実践してみましょう。それによって、メンバーは成長を実感でき、仕事のモチベーションを上げることができます。

モチベーションがありすぎてもダメ?ピクサーの教訓から学ぶ

ここまで、モチベーションが下がってしまう原因と上げる方法について見てきました。しかし、それを理解し実践すれば、本当にチーム運営は上手くいくのでしょうか?『EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ) 』には、ピクサーの事例を用いてこんな警告をしていました。

「トイストーリー」製作時にそれは起きた

ピクサー・アニメーション・スタジオは、トイストーリーやファインディング・ニモ、カーズなどの人気の優れたアニメを制作してきました。ピクサーは、作品に命を吹き込むアニメーターを家族のように大切にし、温かい職場作りを行っていることでも知られます。

1995年公開のアニメ「トイストーリー」をピクサーが製作していたときのこと。制作途中にできの悪さが露呈し、軌道修正を余儀なくされました。そのためにスケジュールがタイトになり、アニメーターたちは寝る間も惜しみ、休みも返上で仕事に没頭していたといいます。そんなとき、あるアニメーターの男性社員が車での出勤途中、後部座席に乗せていた子供を保育所に送っていくことを忘れ、そのうえ車に数時間置き去りにしてしまうという事件が発生しました。

自分の他の時間を見失ってはダメ

幸い子供には命に別条はありませんでしたが、この事態をうけ、ピクサーは大きく認識をあらためることになったといいます。一流のアニメーターたちは、作品のためにはどんな犠牲もいとわないようなやる気を持っており、実際にこの事件が起きるまでも、自ら長時間労働を選んで仕事を続けてきたとも言えるものでした。いわば、「モチベーションがありすぎる」というわけです。モチベーションがありすぎて、自分の他の時間をすべて見失ってしまうような仕事の仕方を推進する企業であってはならないという貴重な教訓をピクサーは学んだといえます。

ピクサーのような有名人気企業では、よい作品のために全力を尽くす熱量のある人材であふれていることでしょう。だからこそ、オーバーワークにならないように、チームマネジメントが不可欠であると言えるのです。

まとめ:結局はバランスが大事

これまでご紹介してきたことから言えるのは、モチベーションが低いのはダメだけど、だからといってモチベーションがありすぎるのもダメだということです。仕事上のチームにおけるモチベーションは、自分のプライベートにも余裕が持てるくらいのモチベーションがちょうどいいのかもしれません。自分のチームのメンバーで、仕事が嫌で嫌でしょうがない人や、逆に楽しくてしょうがない人がいるませんか?もし心当たりがあるのなら、一度仕事に対するモチベーションについて見直させるのも有効かもしれません。

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