エラスティックリーダーシップで「できるチーム」を作ろう!

チームの成功は、リーダーのリーダーシップにかかっています。複雑で変化する問題にも対応できるチームというは、個人が自己組織化されていて、学習のできるチームです。このようなチームを作るために注目されているのが「エラスティックリーダーシップ」です。
ここでは、「エラスティックリーダーシップ」とは何か、また「エラスティックリーダーシップ」での成功事例についてご紹介します。

「エラスティックリーダーシップ」とは?


「エラスティックリーダーシップ」という言葉を聞いたことはありますか? エラスティックリーダーシップとは、チームを、学習する力のある自己組織化されたチームにするためのリーダーシップです。

エラスティックリーダーシップには「サバイバルフェーズ」、「学習フェーズ」、「自己組織化フェーズ」の3つのフェーズがあります。それぞれのフェーズでリーダーの役割、求められるリーダーシップが変わります。この、フェーズによって変化するリーダーの役割を果たしていくことが、自己組織化されたチームを作るエラスティックリーダーシップなのです。

では、「サバイバルフェーズ」、「学習フェーズ」、「自己組織化フェーズ」で必要とされるリーダーの役割とリーダーシップとはどのようなものでしょうか?

エラスティックリーダーシップの3つのフェーズ

サバイバルフェーズで必要なリーダーシップ

サバイバルフェーズとは、スケジュールが遅れていて常に残業している状態で、学習する時間がないような状態です。チームメンバーは目の前の仕事に追われていて、何か問題が起きてもとりあえず火を消していくような状態で、なぜ問題が起きたのか原因まで調査する時間はとれません。

このような状態の時に、リーダーに求められる役割は、「統率者」です。そのためのリーダーシップは、状況把握して、チームメンバーに仕事の割り振りを行い、メンバーの管理を行うことです。リーダーはゆとり時間が作れるよう、今ある状態を抜け出すためにリーダーシップを発揮します。

学習フェーズで必要なリーダーシップ

サバイバルフェーズを抜け出すと学習フェーズに入ります。学習フェーズは十分に時間の余裕がある状態です。このゆとり時間はチームが成長するために学習することに使います。問題がなぜ起きたのかなど課題を見出し、対策を立てたり、チームのスキルアップのために計画的な訓練を行ったりします。

ここで求められるリーダーの役割は「コーチ」的な存在です。チームメンバーが自分たちで問題を解決できるように教え、挑戦させます。必要とされるリーダーシップは、メンバーに仕事を委任しながら見守ることです。メンバーに任せながらも、放任するのではなく、きちんと見守り、もし失敗したら怒るのではなくなぜ失敗したかを一緒に考え、メンバーが同じ間違いをしないように導くことです。この学習フェーズでチームメンバーに考え挑戦させることで、メンバーは自分で考えて問題解決できるようになります。

自己組織化フェーズで必要なリーダーシップ

自己組織化フェーズは、チームメンバーそれぞれが問題を自分たちで解決できるスキルがあり、自分たちで意思決定ができている状態です。この状態では、リーダーはチームの生産性には関与せず、よりチームを良くするための実験やチーム目標などに取り組むことができます。

この状態のリーダーの役割は「ファシリテーター」です。コーチは一緒に課題に取り組んだり、指導したりしますが、ファシリテーターは目的達成するためにメンバーに働きかけをする支援者です。リーダーはファシリテーターになり、問題を処理しているチームの能力が維持できるように注意を働きかけます。必要なリーダーシップは、状態を維持するために注意をすることで、チームを引率するようなリーダーシップではありません。

チームリーダーの目標は自分のチームをこの自己組織化フェーズまで持っていくことです。つまりチームリーダーは優れた人材を育てることが重要だということです。リーダーが全ての問題を解決してしまうチームではいつまでもメンバーは育ちません。メンバーを育てる時間をとるためには、統率者のようなリーダーシップも必要ですが、いつまでも統率者でいないようにリーダーは注意しましょう。

「エラスティックリーダーシップ」の具体例

では、自己組織化フェーズにあるチームとは具体的にどのようなチームでしょうか? 自己組織化フェーズのミーティングを例に具体的にご紹介します。

例えば、バグが発生し、その対策会議を開いたとします。「このバグはどうする?」とメンバーに問いかけた時、メンバーはどのように発言していますか? よく聞くのは「来週中に直します」という発言です。リーダーもこの発言に対し「では、来週中にお願いします」と言って終わっていませんか? 自己組織化フェーズにあるメンバーなら、いつまでに確実に直せるかはもちろん、コミットメントできない状況でも「来週は5時間毎日バグを修正するために使います」など具体的にメンバー自身がコミット可能な内容まで落とし込んで発言することができます。

具体的にメンバー自身がどこまでコミットメントできるかを伝える発言があれば、リーダーはそれぞれのコミットメントを組み立ててスケジュールを立てるだけです。自分のチームが「来週には直します」という漠然とした約束ではなく、確実にメンバー自身ができる範囲でできる約束を行い、コミットメントできるようにリーダーは導きましょう。

ただし、いきなり「具体的にコミットメントしてください」と言っても無理です。どのようにコミットメントをすれば良いのかをきちんと教え、学習させ、最初のうちは失敗しても怒らず経験させることが大事です。

密なコミュニケーションが重要


また、どのフェーズにおいてもリーダーはチームメンバーとのコミュニケーションをきちんと取るようにしましょう。

コミュニケーションの中で重要なのは、メンバーがうまくいってないこと、不安・不満に思っていることなどもきちんと発言できる環境を整えることです。メンバーが「営業とうまくいかない」という不満を述べた時、「なんとかうまくやってくれ」、「営業に言っておくよ」などという言葉で終わりにせず、「どうしてうまくいってないと思うのか?」、「どうしたらうまくいくと思う?」などとさらに深堀りして聞いてみましょう。深堀りしていくと、メンバー本人も思っていなかったところに原因があったり、本音が出てきたりします。

問題の本質は、深堀したところにある場合が多くあります。その根本的な問題を解決しなければ、問題を解決したとは言えません。リーダーのコミュニケーション能力で重要なのは、相手の話を真摯になって聞く「傾聴力」です。

コミットメントとコミュニケーションについて述べましたが、この2つは業界、業種に関係なく、リーダーには必要なことで、自分の心がけ次第ですぐにでも実行に移せます。ぜひ、自分のチーム現状について振り返り、自分のチームにはどのように当てはめることができるか考えてみてください。

>>「メンバーを動かして最強のチームを作るチームマネジメントとは」を読む

まとめ

チームを「自己組織化フェーズ」まで育てたいと思った時、いきなりトップダウンで「〇〇しましょう」と言うのではなく、きちんとメンバーが納得するよう落とし込み、コミットメントした上で学習させなければ「エラスティックリーダーシップ」はうまくいきません。リーダーは現状のチームの状況を正確に把握し、きちんと計画立てて段階を踏んでチームの成長、人材育成を目指してください。

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