新人教育に欠かせないコーチング的コミュニケーションスキル-実践編-

前回の「新人教育に欠かせないコーチング的コミュニケーションスキル-マインドセット編-」では、新人とコミュニケーションを図る際に心得ておきたい「コーチング」的な考え方についてご紹介しました。今回は、実際に新人とのコミュニケーションのなかでも実践すべき、簡単なコーチングスキルを3つ紹介します。コーチング初心者でもすぐに実践できるものばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.ペーシングで相手と呼吸を合わせる


新人とのコミュニケーションでまず意識したいのは「ペーシング」です。ペーシングとは、相手とコミュニケーションを図るときに、呼吸や話し方などを相手と合わせることをいいます。相手のペースと合わせることが、ペーシングという名称の由来です。

自分はとても大変な状況なのに、相手がそれをわかっておらず、落ち着き払って話しかけられたことでイラッとしたという経験はないでしょうか? これこそまさにペーシングができていない状態です。

逆に、他人なのに自分の状況に歩み寄ろうと同じように顔をしかめ「何かあったのですか?」「大丈夫ですか?」と気遣いの言葉をかけてくれただけで「わかったもらえた」と思い安心するケースもあると思います。

つまり、ペーシングができると相手との信頼関係を築きやすくなり、さらにコミュニケーションを図りやすくなるのです。

では実際に、新人とのコミュニケーションにおいては、これをどのように活かしていけばよいのでしょうか?

たとえば、新入社員がそわそわした感じの小声で緊張しながら話しかけてきたとします。それにかぶせるようにして、上司や先輩が大きな声であなたに話しかけてきたとすると、相手はどのような気持ちになるでしょう。

おそらく上司や先輩に対し萎縮して、なかなか質問ができない状態に陥るのではないでしょうか。

これはコミュニケーションの失敗であるといえます。上手にコミュニケーションを図るためには、声のボリュームやトーンを相手に合わせることが大切です。
「ちょっと緊張しているかな?」などと話しかけると、新入社員の緊張もほぐれ新しい環境にもなじみやすくなるでしょう。

ただし、相手に合わせてそわそわした状態(浅い呼吸の連発や落ち着きのないしぐさなど)をいつまでも続けていると、ずっと落ち着くことができません。

相手の緊張がほぐれるまではペーシングし、少し落ち着いたと思ったら、今度は自分が穏やかなトーンをつくって新人の心を落ち着かせていくことが重要です。

2.効果的な相づちで相手に信頼感を与える


ペーシングの次に実践したいのが「上手な相づち」です。相づちを打つことは、相手に「聞いてもらっている」という感覚をもたせるために欠かせません。

みなさんも、話し相手が相づちを打ってくれているので話しやすいと感じたことや、逆にまったく相づちを打ってもらえずに「自分の話は聞いてもらえてないのかな……」と感じた経験が一度くらいあるのではないでしょうか。

しかし、相づちもむやみに打てばよいというものではありません。仕事をしているなかではスケジュールに追われ、相手に話しかけられてもなかなか集中できないということもあるでしょう。

相手の目を見ずに、とりあえず相づちだけを打ちながら話を聞くという姿勢は職場でよく見かける光景です。しかし、この姿勢は不誠実なものであり、相手は話を聞いてもらっているという感覚をなかなかもてません。これもまたコミュニケーション不足を招く要因です。

良好なコミュニケーションを図るためには、話しかけられたら、1分だけでも相手の方に体を向けましょう。そして、アイコンタクトを取りながら話を聞き、相づちを打つようにするとよいでしょう。

3.オウム返しで会話内容の確認をしよう

相づちを打つだけでは、相手が不自然さや物足りなさを感じることもあるかもしれません。相手がそう感じていると思ったら、相手の発言をそのまま繰り返す「オウム返し」を実践してみるのも効果的です。

人は意外に、自分の話していることに無自覚なものであり、話し相手に自分の発言を繰り返されることで、初めて自分が話している内容を確認できることがあります。そして、そこで本当に自分の伝えたいことを言葉にできているかどうかに気づくことができるのです。

オウム返しは相手の話を聞いていなければできないため、相づちを打っているだけの人に比べ「聞いてもらえている」という相手の満足感を高められます。

オウム返しと同じように「聞いてもらっている」という満足感を高めるものが「相手の発言の言い換え」です。これは相手が言ったことそのまま繰り返す「オウム返し」とは異なり、自分が相手の話を聞いて理解した内容を、違う言葉で言い換えることを指します。

相手の発言を、「つまりそれは○○ということ?」と、自分なりにまとめた言葉で相手に返すと、相手は自分の話がしっかりと伝わっているかどうかを確認できます。言い換えをすると、ミスコミュニケーションを格段に減らすことができるでしょう。

人は同じ言葉でも、違う意味でとらえていることがあります。それも、言い換えをすることによってお互いに会話の内容を再確認し、相手の真意を受け取りやすくなることがあります。ぜひ実践してみてください。

4.まとめ

今回は新人とのコミュニケーションを円滑にするために、実践的な3つのスキルについて紹介しました。ペーシングや相づちで相手の話しやすい環境をつくり、繰り返しや言い換えで相手の「聞いてもらっている感覚」をぐっと高めることで、早いうちから信頼関係を築くことができるでしょう。お互いに信頼関係ができれば、新入社員が発言しやすくなります。そうすると職場のコミュニケーションが円滑になり、新入社員が自発的に育つ環境がつくりやすくなります。今回ご紹介した、ちょっとしたコミュニケーションのコツをマスターして、ぜひ新入社員との信頼関係の構築に役立ててください。

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