今年は冷夏?猛暑?クールビズから考えるこれからのビジネスファッション

記録的な猛暑に見舞われた2018年の夏。日本の夏はどこまで暑くなるのだろうと不安になった人も多いのではないでしょうか。思い返してみると、2011年の東日本大震災による電力危機から、2012年には環境省がクールビズからさらに進化したスーパークールビズを提唱。夏場の男性のビジネスファッションがポロシャツなどの、ノージャケットやノーネクタイになるのも完全に定着しているように思います。今年は梅雨寒が長引いてはいますが、カレンダーとしてはクールビズのシーズンです。そこで今回はビジネスファッションについて考えてみたいと思います。

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ビジネスファッションも平成から令和へ

「猛暑」という表現も季語のように一般化されていますが、遡ると2007年ごろから使われるようになったそうです。その少し前の2005年の小泉政権時代、クールビズが始まりました。ノージャケット・ノーネクタイなどの軽装により節電することが目的でした。政治家も夏場になると、半袖のシャツやポロシャツスタイルになり、ビジネスマンの中でもそのようなスタイルがすぐに一般化していったように思います。

一方で女性はどうでしょうか? 女性も20年程度前くらいまでは、社会人といえばスーツが一般的でした。ポイントは、ジャケットではなく、上下セットアップのスーツということです。それがいつの頃からか、上下セットアップのスーツではなく、ジャケット着用でOKという暗黙のルールに変わっていきました。もちろん、業界や職種、会社によってその規定は違いますが、女性の会社員は夏だろうが冬だろうが、かなりスタイルがラフになっていったように思います。実際に私が長く勤めていた会社でも、接客時はジャケット着用の決まりがありましたが、あとは、ノースリーブ、ジーパン、サンダルなどのNGはありましたが、他は特に細かい決まりがありませんでした。ですので、私は上下セットアップのスーツは1着も持っていませんでした。このような女性のビジネススタイルのカジュアル化は、世の中全体で進んでいて、中にはノースリーブやジーパンさえもOKな会社も出てきたように思います。

胸元の開いた薄手の服が着られる女性と比較すると、男性は夏場にクールビズになるとはいっても、半袖シャツやポロシャツで襟付きが基本なので、オフィスの温度は男性に合わせてかなり低めに設定されます。結果的に、薄着の女性はカーデガンやジャケットを羽織ってちょうど良いという会社も多いのかなと思います。

平成時代、女性のビジネスファッションはだいぶカジュアル化が進みましたが、令和では男性も夏場だけでなく、もっとカジュアル化が進んでいくのでしょうか?

ビジネスファッションは職種別、業界別に格差あり

ビジネスファッションのカジュアル化の背景には、日本の産業構造の変化があげられるように思います。日本の産業の中心は、少し前まで製造業や金融業でした。しかし、2000年前後からIT業界の存在感が増してきて、今では日本の経済を引っ張る存在になっています。IT業界はエンジニアが中心で、営業職のいない会社もあるため(接客をしないため)、ファッションがラフなのは当たり前。IT業界の中心地、渋谷のオフィス街ではジーパンにビーチサンダルみたいなビジネスパーソンが溢れているのは誰もが知ることではないでしょうか。

また、例えば航空業界のLCCのように、業界自体は古くても、格安サービスを提供する新しい会社などはやはりファッションもラフに。産業の変化と影響力のある業界の変化によって、経済全体の印象、ビジネスファッションのあり方にも影響を及ぼしているのではないでしょうか。

ちなみに、業界別にざっくりまとめると、ビジネスファッションがカジュアルな順に、IT→メディア→サービス→小売→外食→メーカー→商社→メディカル→金融 となります。各社、扱う商品などにも寄りますが、IT、メディア、サービス業界系は比較的カジュアルな傾向が強く、金融業界がもっとも固めになります。ただ、こちらもFinTechのようにIT系の金融サービスもどんどん増えているので、金融=スーツが絶対という常識も崩れつつあるかもしれません。

また、職種別に考えると、クリエイティブ→エンジニア→事務→企画→営業の順でしょうか。企画職の中でも、人事の採用担当や広報、IRなど人と会うのを仕事の要としている職種はカチッとしたスーツを着用している割合が高いですが、経理や総務などオフィスワークがメインの職種は男女ともにカジュアルな傾向が強いです。カジュアル度が高いか低いかのポイントは、社外の人と接点があるかどうかであり、業界でも職種でも社外の人との接点が少ないほどカジュアルで、接点が多いほど硬いファッションになっています。

ビジネスファッションも多様化が必至

リモートワークやフレックスなど働き方がどんどん多様化していますので、ビジネスファッションの多様化もますます進むことは間違いありません。

例えば、「#kutoo」の運動。女性のパンプスやヒールの着用を強要していることに問題意識を持ったハッシュタグですが、大きな話題になったのは記憶に新しいかと思います。今後は、働く人の人権を守るといった考え方からも、ファッションを強要するのはNGという流れにもなっていきそうです。

ただ、一方でファッションと働き方の大きな違いは、快適であれば良いというわけではないということ。働く環境は快適であるに越したことはありませんが、ファッションは違います。動きやすいからスニーカー、楽だからジャージにすればみんなハッピーかというと違いますよね? それぞれ好みや拘り、そして、最低限のTPOがあります(お葬式が嫌いだからといって、黒い服装以外で行くのはマナー違反です)。

「#kutoo」では、女性にパンプスやヒールを強要するのは良くないと言われていましたが、私個人でいうと、ビジネススタイルにはパンプスやハイヒールは絶対欠かしたくないアイテムです。また、女性目線からいえば、お腹がポンと出ている中年男性がポロシャツを着ているとがっかりしてしまいます。スーツであれば、お腹が出ているぐらいのほうが箔が付いてカッコよく見えるのですが…。同様に、スーツにノーネクタイ(さらには第一ボタンを開けていたりしたらなおのこと)だらしなく感じるのは私だけでしょうか?ネクタイをしないぐらいなら、おしゃれなTシャツを着ているほうがきちんとした格好に感じます。

大事なのは「個人としてどうありたいか」と「相手にどう思われたいか」ということ。自分の好きな格好を貫くのはそれはそれで良いかもしれませんが、特にビジネスの現場では相手に与える印象としてファッションの役割は大きいものです。ビジネスファッションについて自分の意思と責任を意識しつつも、会社や社会のルールではなく個人の判断に任せてもらえるような世の中になっていくと良いですね。

まとめ

学生時代に制服があると、親も本人も楽ですが、一方で、自立性を育てるのを阻むといった意見もあります。今日自分は何を着たいか、何を選ぶかというのも、自分の意思を育てるひとつの過程だからと。どこかでそんなことを聞いた私は、娘たちに2〜3歳の頃から自分で服を選ばせていました。それがどんなに酷い服であっても、自分で選ばせることに意義があると思っていたので。最初は真冬なのに、レースのカーデガンしか着ないと言われたり、夏なのに長袖を着ようとしたりと苦労することもありましたが、外の気温や天候に合わせて服を選ぶことは結構早い段階から身を以て学んでくれたと思っています。たかがファッション、されどファッション。皆さんは、どのように捉えていますか?

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