『幸福を呼ぶインタビュー力』に学ぶ、職場に幸福を呼び寄せるコミュニケーション術

人の悩みは9割が人間関係といわれるほど、人間関係は私たちの人生を左右します。さらにいえば、多くの社会人にとって、家族よりも長い時間を過ごす職場の人間関係を、をいかに良好に築いていくか? ということは誰にとっても重要なテーマといえるのではないでしょうか。

中小企業診断士で、数々のインタビューを経験している桜田登紀子さんは、著書『幸福を呼ぶインタビュー力』で、対話の力で良好かつ快適な人間関係を築く方法をいくつも紹介しています。今回は著書から学んだ、職場の人間関係に幸福を呼び寄せるコミュニケーション術について考えていきます。

1.仕事のパフォーマンスに職場の人間関係は相関する


あなたは、いま、仕事がうまくいっていますか。いっていない人は、その原因はどこにあるのかもう一度考えてみましょう。原因は仕事スキルだけにあるとは限らず、それ以外にもあなたの仕事力を上げる方法はあるかもしれません。仕事がうまくいっていないと感じている方で、人間関係で悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

人は周りの人との関係性によって幸福度や仕事のパフォーマンスが変わるといわれています。これは「心理的安全」という考え方に基いています。「心理的安全」とは、関連のある考えや感情について、人々が気兼ねなく発言できる雰囲気のこと。

いかに「心理的に安全な」な人間関係が築けるのかが、パフォーマンスの高い仕事をできるための鍵です。心理的に安全な場で高いパフォーマンスを発揮できる職場は、間違いなく幸福といえるでしょう。

2.人関関係を良好にし、幸福を呼ぶコミュニケーション術とは?

では、どのようにして心理的に安全な人間関係を構築していけばよいのでしょうか。著書「幸福を呼ぶインタビュー力」で桜田さんが紹介している手法をいくつか紹介します。

①「ジョハリの窓」の考え方に基づく自己開示

「ジョハリの窓」は「対人関係における気づきの図解モデル」として、有名な心理学の考え方のひとつです。人は初対面や親しみがない相手に対して、「この人はどういう人だろうか」「自分は受け入れられるだろうか」という「受容懸念」を抱きます。そしてその懸念を隠すことによって、更に相手への受容を遅らせてしまうといわれています。

受容を促すためにも、自己開示をしていく意識を持ちましょう。まだ相手に対して話したことのない自分の趣味の話をしてみたり、思っていることを言葉にしてみたりしましょう。互いに思っていることを話せるようになることで、いざというときに大事なことも話せるようになっていくものです。

②ミラーリングとペーシングで相手の視点に立つ

インタビューの手法で、相手と同じ動作をしたり、相手のペースに自分を合わせたりする「ミラーリング」や「ペーシング」と呼ばれる手法があります。具体的には相手が笑えば自分も笑う、相手の話すペースに自分も合わせるなどです。

相手の話すスピードや言葉遣いのマネは私もよくおこないますが、相手の思考や視点に立つうえで非常に有効だと感じています。ただただ相手との関係に悩むのではなく、自分が相手になりきることで相手の考えていることや行動の癖がわかるようになり、相手が望んでいることがわかるようになってきます。

こうした行動で心の距離が近づくと、信頼関係が増し、仕事の息もあってくるでしょう。

自分のスキルと相手のスキルを見える化する

①、②の手法を実践しても人間関係に改善が見られない場合は、客観的に自分のスキルと相手のスキルを見える化することをおすすめします。桜田さんの場合は、苦手の原因が相手ではなく自分にあると考え、以下にあげるビジネスで必要な3つの能力不足によるものではないかと探すようです。

ビジネスにおいて必要な3つの能力は、以下の3つです。

テクニカルスキル (業務遂行能力)
専門的知識、専門的技能、技術力、資格など

ヒューマンスキル (人間関係能力)
コミュニケーション力、表現力、リーダーシップ、モチベーション、説得力、交渉力、判断力、決断力、実行力、忍耐力、調整力、柔軟性など

コンセプチュアルスキル (概念化能力)
論理的思考能力、現状認識力、問題発見力、ビジョン形成力、戦略立案力、課題解決力など

これらすべての能力を一度に補い、相手に合わせる必要はありません。しかし、自分は何を持っていて、何が足りないのか? そして相手には何があり、何がないのかを認知するだけでもコミュニケーションの取り方が変わってくるでしょう。

「なぜ相手が理解してくれないのか、うまく話せないのか?」と悩まずに「違うからだ」と思うことで気持ちが楽になります。実際に見つけた違いを素直に伝えることも良い関係性を築く上で有効です。

3.心理的に安全な人間関係が構築された職場では何が起きるのか?

仕事が楽しくなる

上記に挙げたようなコミュニケーション術を実践するとどうなるのでしょうか。まず、仕事が楽しくなります。楽しくなるとまでいかなくても、余計な気を使うことに消耗していた自分の精神力を、大事な仕事に注力できるようになるはずです。

気が楽になるだけでも仕事ははかどり、一緒に働く人同士の連携も上がってチームの成果も上がりやすくなるでしょう。

自分に合った仕事を頼まれるようになる

仕事が楽しくない、うまくいかない原因には、自分に合った仕事が与えられないという問題もあると思います。しかし、①による自己開示や、③の手法でスキルを見える化した上で、人間関係を構築していけば自分に合った仕事が自然とくるようになるでしょう。

そうなることを信じて、最初は合わない仕事にも責任をもって、自分のベストを尽くして仕事に取り組むことをおすすめします。合わない仕事で成果が上がらなくても仕事への真摯な姿勢は評価されますし、その中でできること・できないことを同僚と互いに表明していくことで、自分に合った仕事を頼みやすくなりますし、頼まれやすくなります。

プライベートにも良い影響がある

良好な人間関係を構築し、仕事のパフォーマンスが上がった結果、人生の質は各段に上がることでしょう。仕事だけでなく、確実にプライベートにも良い影響があります。人は仕事をしていようと、なかろうと同じ人間であることには変わりないからです。良い時間を会社で過ごすことができれば、家族や友人ともいい気分で過ごせることでしょう。

また、職場での実践をおすすめしたコミュニケーション術は、プライベートでも役に立ちます。一緒に過ごす家族、恋人、友人、はたまた初対面で出会う人とのコミュニケーションが上手にできれば人生は確実に豊かになるでしょう。

4.まとめ

自分に合う職場や人との出会いを受動的に待っていては、人生はあっという間に終わってしまいます。今まで人間関係に悩んできた人は、転職やフリーランスへの転身だけでは幸せな人間関係が築けないと私は考えています。

自分に合う人や職場はない……とあきらめる前に、できることがたくさんあることを理解できたのではないでしょうか。幸福を職場に引き寄せるためには、みずから幸せな人間関係を築く力をつけることです。ここで紹介したコミュニケーション術は、必ずあなたの力になってくれます。受け身ではなくみずからが周りに働きかけて、幸福を呼び寄せていきましょう。

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