事例紹介
2018.09.04

なぜ中国がたった数年間でAI開発のトップに立てたのか?

AIが進歩していくとAIによって無くなってしまう職業があるという話を聞いたことがありますか? いまやAIは世界中で開発の競争をしています。AIの開発が進んでいくその一方で、そういえば日本のAIが進んでいる、すごいなどと言った話はまったく聞いたことがありません。自分の友達もAIを学べる大学院に進んだ際は、教授は副教授も含めて全員外国の教授だったという話を聞いたことも覚えています。今回は、日本のAI開発はどれくらい遅れているのか、また海外のAI開発はどうなっているかについて見ていきたいと思います。

どこの国がAI開発進んでいるの?

皆さんはAI開発が進んでいる国と言えば、どこを思い浮かべましたか? もちろん自分はアメリカを思い浮かべていました。実際にCS Rankingが出したAI分野での世界大学ランキングを見てみると、

と言ったような感じになっています。英語になっているため多少見づらいですが、1位のカーネギーメロン大学はアメリカの大学となっていて、他にもスタンフォードなどのアメリカの大学が多数を占めていることが分かりました。注目してほしいのは、2位と3位の大学で、清華大学・北京大学とどちらも中国の大学となっています。
中国はここ最近で急激な成長をみせ、いまではアメリカと肩を並べるほどの勢力になりました。なぜここまで中国が急激な成長を遂げることができたのでしょうか?

一方日本についてみてみると、もちろん世界の大学ランキングには乗っておらず、アジアでのランキングにすると東京大学が上位につけています。この結果からうかがえるのは、日本ではAIを勉強する環境や人がおらず進んでいないのではないでしょうか。反対にアメリカや中国では、莫大な土地や人を抱えているため研究を進めることが出来ているのではないでしょうか。

なぜ中国のAI開発がとてつもないスピードで進んでいるのか

ここまでAI開発がどこの国が進んでいるのか確認をしました。次はなぜ中国のAI開発が日本を抜いて、圧倒的なスピードで成長し続けているのかについて見ていきたいと思います。

成長している背景として大きく2つに分けることが出来ます。

  • リープフロッグ現象
  • 1党独裁による政治

それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

リープフロッグ現象

リープフロッグ現象とは、

新興国が先進国から遅れて新しい技術に追いつく際に、通常の段階的な進化を踏むことなく、途中の段階をすべて飛び越して一気に最先端の技術に到達してしまうこと。既存の技術を導入する前にさらに新しい技術を導入すること。参照(https://makitani.net/shimauma/leapfrog

分かりづらいので例を用いて説明をすると、イギリスが産業革命に成功し蒸気機関やガスなどを発明した後、次々に産業革命が進み、アメリカやドイツと言った国が蒸気ではなく、電気の時代に突入したように、飛び越えて進歩することを指します。中国はまさにリープフロッグ現象が起こっており、「電子決済」の技術に表れていると思います。
日本でもPASMOやnanakoなどの電子マネーなどは存在しているものの利用率は低く、日本はいまだに現金社会と言える。一方中国では、WeChatPayやアリペイと言ったモバイル決済が浸透しており、基本的な支払はモバイル決済でむしろそれが礼儀だというべき風潮まで出始めたというそうです。支払方法は至って簡単でバーコードをかざすと、登録されているクレジットカードから引き落としという制度になっています。カードや財布を持たずとも携帯だけで決済ができるのはとても画期的なシステムとなっています。

1党独裁による政治

そもそも中国国内にモバイル決済が広がった理由としては、政治が1党独裁になっているため政策を通しやすいという背景を忘れてはいけません。日本のように複数の党で成り立っている場合、施策が通らないということも発生するためなかなか自分たちの思った通りに動かすことが出来ません。一方1党独裁であれば、自分たちの声がすべて通るため簡単に施策を通すことが出来ます。そのような背景があるため、次々とAI開発の施策を通していきました。
2015年5月の「中国製造2025」の施策から2017年11月の「次世代AI発展計画推進室」を設立したりと、2年半の間にAIに関する4つの計画と1つの推進機関を設立しています。中でも「次世代AI発展計画推進室」では、民間企業がAI産業をリードする役割を担うことが示され、特に4つに重点分野を定めています。

  • 自動運転がバイドゥ
  • スマートシティがアリババ
  • 医療分野がテンセント
  • 音声認識がアイフライテック

このように政府が主導する施策にIT企業を加えて、AI開発のスピードを上げようとしています。

AIが中国にどのような影響を与えるのか

前章で確認した通り、中国はAIを国家の戦略の柱として開発を進めています。その上、AIの積極的な利用も予定されていますが、中国にどのような影響をもたらすのでしょうか。

AIは中国に対して大きく二つの影響を与えると考えています。

生産性向上

もちろんAIを導入することにより、単純作業などを自動化することが可能になります。またAIの進化が進んでいけば、もっと複雑な仕事でもAIがこなすことができるようになるので、生産性向上につながります。裏を返せば、AIが様々なひとの仕事をうばってしまうという結果になりますが、

このデータによると、中国は他国よりもAIが多くの雇用機会を生んでくれると思っている人が多く、AIに対しては肯定的だという風に見ることが出来ます。

労働人口の補充

労働人口の補充? 中国だから平気だよと思った方もいると思います。確かに中国にはいまだに莫大な土地と人を抱えていますが、今では廃止された「一人っ子政策」が原因で、日本と同じように高齢化社会になってしまうそうです。こうした流れの中では、働き手が減ることが予想されるので、うまくAIを活用できれば、労働人口を補充することができます。

またAIを導入することによって、生産性向上・労働人口の補充がうまく進んでいくと、もちろん経済効果も期待できます。中国はいまだに成長を続けているので、AIの開発が進み、導入も完全にできた場合、アメリカを越してGDPが世界第1位になるのではないかと自分は考えています。しかしますます都市と農村との貧富の差が進んでいってしまうのは大変恐ろしいことでもあります。

日本はどうするべきなのか?

ここまで中国の政策や実際にAIを用いることによって得ることができる恩恵について見ていきました。では、日本はどうしていくべきなのでしょうか?

すでに少子高齢化になっている日本は、労働人口が不足しています。土木や保安、サービス業が特に人手不足だと言われています。そのような状況を打開するためには、日本も中国のようにAI開発に力を入れるのが当然だと思います。しかしながら、何度も述べているように日本ではまだまだAI開発おける人材が足りていない現状にあります。なので、アメリカや中国といった進んでいる技術を学んでみたり、またはAI開発に興味を持てるような授業を行なってみるなど手立てはたくさんあると思います。これからの日本のためにそのような政策をとっていくべきではないでしょうか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?
これからは中国も最先端としてAIの開発が進んでいくのは間違いないでしょう。日本も少子高齢化や働き手不足といった問題に対して、他国と同様にAIの開発を進めてアプローチしていくべきなのではないでしょうか?
これからも中国の政策やAI開発などが大変楽しみに感じます。

参照:
http://csrankings.org/#/index?all
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/rim/pdf/10456.pdf

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