同一労働・同一賃金とWebフリーランスの働き方は一長一短

日本では少子高齢化に伴い労働力人口が慢性的に不足しています。そのため政府は「一億総活躍社会」と称して「働き方改革」の実現に乗り出し労働環境の改善に乗り出しました。この働き方改革の中に

  • 「同一労働・同一賃金」
  • 「テレワーク」

というワードがでてきます。どちらも働きやすい労働環境や多様な働き方を推進するためのキーワードです。テレワークの業務委託やフリーランスの方も多くいます。そこで本記事では「同一労働・同一賃金」の働き方とフリーランスのテレワークのそれぞれの特徴やメリット・デメリットをお伝えします。
実は、私自身も両方の働き方を体験しています。どちらの働き方が自分に向いているのかを考える機会になれば幸いです。

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同一労働・同一賃金とフリーランステレワーク

同一労働・同一賃金とフリーランスのテレワークは日本では、あまり一般的ではありませんでした。
しかし近年の社会情勢の変化に伴い少しずつ日本の社会にも浸透しつつある働き方でもあります。
現在、浸透しつつあるこの二つの新しい働き方に関する考え方を改めて確認してみましょう。

同一労働・同一賃金の働き方とは

同一労働・同一賃金とは、雇用形態・性別・人種・宗教・国籍に関係なく労働の種類と量に基づいて、賃金が支払われるという意味です。言い換えると同じ仕事をしている人に等しく同じ賃金を支払うこと。
しかし、現実的には同じ業務・仕事をしているにも関わらず正社員とアルバイト・パートでは正社員の方が給料が高いという状況も日本では多いのではないでしょうか。これは日本では労働者を「正規と非正規」で異なる給料体系になっているからです。日系企業の海外支社でも駐在員の日本人と現地採用の外国人では給料体系が異なり同じ仕事をしていても同じ賃金が支払われません。

  • 正規雇用と非正規雇用では仕事に対する責任や役割が違うのでは?
  • 駐在員と現地採用のローカルスタッフでは仕事に対する責任や役割が違うから当然だ!

このような反論もあることでしょう。
しかし、雇用形態によって最初から異なる給料体系を押しつけることで不平等な待遇を押しつけるための方便に過ぎないケースも多いのではないでしょうか。

そこで、雇用形態に関係なく同じ労働に対して同じ賃金を支払う同一労働・同一賃金の導入が叫ばれるようになりました。同一企業・団体における正規と非正規の間の不合理な待遇格差の是正が狙いです。同一労働・同一賃金が実現することにより、どのような雇用形態を選択しても納得できる処遇を受けられ、多様な働き方を自由に選択できる社会にすることが同一労働・同一賃金の推進の狙いです。

参考:
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

フリーランステレワークの働き方とは

テレワークとは、ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。PCやモバイル機器を利用して離れた場所からやりとりをする働き方です。テレワークにも会社に雇われるタイプのテレワークと受託・自営/フリーランス型の働き方に分かれます。どちらにせよテレワークを通して時間や場所に融通のきく働き方が広がるため、テレワークも働き方改革のキーワードの一つとして注目を集めているためご存知の方も多いのではないでしょうか。

特にWeb関係の仕事はテレワークとは相性がよく会社に属するリモートワーク型の働き方をしている人からフリーランスまで多くいます。

テレワークの普及によって独立できるフリーランスのテレワーカーも近年増えており、エンジニアやライター、デザイナーの仕事をテレワーク経由で行なっているケースが目立ってきました。

同一労働・同一賃金を徹底している外資系企業コストコの事例

同一労働・同一賃金の働き方は日本ではまだ一般的ではないかもしれません。しかし、日本でも徹底した同一労働・同一賃金の雇用形態を貫いている外資系企業があります。それがコストコ・ホールセール・ジャパンです。アメリカの会員制の倉庫型卸売・小売店で休日になると倉庫店の周辺が渋滞になるほど、賑わうことでも知られています。

コストコは、アメリカの企業で同一労働・同一賃金を徹底している会社であり日本の今後の同一労働・同一賃金導入の一つのモデルケースとして注目されています。

まずコストコは管理職以外はすべて時給制です。

コストコの雇用形態は主にフルタイム・パートと分かれています。
フルタイムは週に40時間、パートは週に20時間〜30時間程度と原則、働ける時間が決まっています。しかし、1時間あたりの時給はフルタイムもパートタイムも変わりません。フルタイムもパートタイムも働く時間の長さに違いがあるだけで、どちらも一定の勤務時間数を越えると同じ割合で時給が上昇する仕組みになっています。またフルタイムとパートタイムのどのポジションの雇用も各倉庫店舗に空きがあれば、どのようなポジションからでも自分から申し出れば社内で応募することができ、流動性の高い人事システムが採用されています。

そして、管理職になると年俸制になるという仕組みです。

コストコは一般的な日系企業とはかなり異なる人事システムを採用しています。日本では入社時の雇用形態が給料や待遇を決めてしまいがちで、それが原因で同じ仕事をしていても同じ賃金が支払われないという問題が多くの職場で発生していました。

コストコの同一労働・同一賃金の徹底は日本企業の働き方改革の一つのヒントになるのではないでしょうか。

外資系企業の労務管理

私が海外から帰国した時にしばらくライターの勉強をしながら働かせていただいたところが実はコストコでした。労務管理が徹底していて管理職以外の従業員はタイムカード兼ネームプレートをつけて仕事をします。就業開始の5分前にはタイムカードで就労開始の確認をします。そして休憩時間も休憩時間に入る時間と終わる時間をタイムカードに記録、さらに終業する時間も終業予定時間から5分経つまでにタイムカードに記録する仕組みになっていました。

少しでもオーバーするとオーバーした分の時間に対して賃金が原則、発生する仕組みで管理職も1分単位で従業員の始業・終業の入れ替わりを管理していました。そして生産性を高めるために管理職は手が空いている従業員がいたら即座に他の仕事を振っていました。勤務時間中はしっかり管理され最大限まで指示に従い働きます。

オンとオフの切り替えがしっかりしておりフルタイムもパートタイムも与えられた勤務時間はしっかりと平等に働くという仕組みでした。

私も慣れない仕事でメンバーシップカウンターのレセプションで入会受付をしたかと思えば、いきなり倉庫の裏でテレビを運ぶのを手伝いに行ったり、服をたたむの手伝いに行ったり、草をむしりに行ったりと、まったく勤務時間中は暇がありませんでした。

その一方、無駄なく効率的に従業員の勤怠管理をしっかりして、最大限のパフォーマンスを出そうとする態度やシステムに関心もしました。

同一労働・同一賃金のメリット・デメリット

同一労働・同一賃金のメリットはどんな雇用形態でも働いた分の報酬が平等であるため不公平感がないところでしょう。そして時間あたり確実に同じ仕事をすれば同じ分だけの賃金を稼ぐことができます。自分の働きが不当な評価を受けず平等に判断されることはメリットではないでしょうか。

一方で同じ仕事に従事していても、それぞれの従業員が同じ分だけの働きをしているとは限りません。1時間あたりにものすごくテキパキと動き働ける人もいれば、あまり要領よく動けない人もいます。同一労働・同一賃金の場合はだとテキパキと動ける人も要領が良くない人も1時間あたりの時給は変わりません。

そのため要領の良い人の中には要領がが悪い人よりも仕事をしているのに何故、同じ時給しか払われないのだろうかと不満をもってしまう人がでてきてしまいます。これが同一労働・同一賃金のデメリットです。

またコストコの場合は時給制を採用していますが、クリエイティブ職の場合は単純な時間よりも成果物で報酬が決められなければおかしいと思う人もいるのではないでしょうか。同一労働・同一賃金が馴染まない仕事も確かに世の中にはたくさんあります。

フリーランステレワークの働き方事例

テレワークの中でも会社員のリモートワークではなく自営/フリーランスのテレワークを中心にご紹介します。

Webエンジニアやデザイナー、ライターなどがフリーランスのテレワーカーとして働いている事例が多いです。Webの仕事は対面しなくてもWeb上でのやりとりで完結することも多いためテレワークを中心に活動しているフリーランスも多くいます。私自身も現在Webライターで、現在記事を書かせていただいている『TeamHackers』をはじめとした多くのメディアや企業からお仕事をいただいてリモートのテレワークでライターをさせていただいています。

テレワークならば例えば子育てと両立がしやすい、住んでいる場所が田舎すぎて仕事がないなどの問題を解消することが可能です。またWeb系の仕事は資本金がそこまでいらないことも多く、フリーランスとして独立しやすいこともフリーランスのテレワーカー増加の一因になっているようです。

テレワークでも会社に属していないフリーランスの場合は、その人の技術や経験によって稼げる金額は大きく左右され、良くも悪くも個人差が大きいことと最低賃金の保証がない点は厳しいところかもしれません。その代わり個人の営業努力や頑張り次第で収入を伸ばせるメリットもあります。

フリーランステレワークのセルフマネジメントの厳しさ

フリーランスのテレワーカーの難しいところはセルフマネジメントです。例えば同一労働・同一賃金を徹底しているコストコは管理職が従業員の生産性を最大限まで高めるために、指示を出すためそれに従うことでしっかり働けるという面もあります。

一方、フリーランスは自分で強い意志か習慣がなければ、怠けてしまいがちです。また一人でリモートワークの仕事をするモチベーションを保たなければいけません。さらに営業やお金周りの管理も全て自分1人でしなければならないのでセルフマネジメントの難しさを感じる人も多いのではないでしょうか。

例えば、私は一人でライターのモチベーションを保つためにライター同士のオンラインサロンでの交流をしてみたり、時にはコワーキングスペースやコリビング(住みながら働くところ)に顔を出して仕事をするなどの工夫をしています。

また売上も同一労働・同一賃金のように確実な賃金が入るわけではないので、複数の会社から仕事を受託して仕事をこなし続ける日々です。

一人ですべてのことをしなければいけないのはフリーランスのテレワークの大変なところかもしれません。

フリーレンステレワークのメリット・デメリット

フリーランスのテレワークのメリットは、働く時間や場所さらにはクライアントを自分で選べるところです。家の事情で仕事があまりない田舎で過ごさなければならない人や子育て中で外で働きに出る余裕がない人など多くの人にテレワークは、新しい働き方を提供してくれます。フリーランスでなくとも会社に雇われるタイプのリモートワーカーという選択肢も良いでしょう。

一方デメリットは、一人でモチベーションを保つことが難しいこと、売上管理や営業までさまざまなことを一人でやらなければならないところでしょう。また、フリーランスの場合は最低限の売上が保証されないので仕事を切らさない努力も欠かせません。

同一労働・同一賃金に向いている人

決まった時間に決まったお金を確実に稼ぎたい人や立場による不公平感が嫌いな人は同一労働・同一賃金に向いています。その一方で時間あたりの仕事の生産性を高めても賃金上昇に直接は繋がらないことに不満を感じる人にも向いていません。また、かけた時間よりも成果物の質が重要なクリエイティブ職にも同一労働・同一賃金は馴染みまないので気をつけましょう。

フリーランスのテレワークに向いている人

場所や時間にとらわれずに働くことにこだわる人やセルフマネジメントがしっかりできる人にはフリーランスのテレワークも向いているのではないでしょうか。その代わり最低賃金が保証されない、孤独になりがちといったことに耐えられるかどうかも大切です。最低賃金が保証される会社に属するタイプのテレワークが向いている人もいるでしょう。逆に会社にとらわれず上限なく稼ぎたいという人はフリーランスを選ぶのも一つの手かもしれません。

まとめ

「同一労働・同一賃金」という働き方やフリーランスのリモートワークなど新しい働き方が現在一般的にも浸透しつつあります。どちらも働く人にチャンスを与える働き方の選択肢です。
これからは働き方が多様化する時代です。新しい働き方は言葉ばかりが先行しがちですが、改めてあなたの適性や働く価値観を問い直しながら、あなたに合った働き方を考えてみましょう。

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