いま必要なタスクを明確化するDesignDocとゴールギャップへの対処法

Webディレクターを任された場合、そのプロジェクトの旗振り役となり、プロジェクトメンバーそれぞれを指揮し、管理しなければなりません。
しかし、誰もが指揮や管理を潤滑に進めていけるわけではありません。Webディレクターに慣れていない人や、複数のプロジェクトを抱えている人、大規模なプロジェクトを管理している人にとっての大きな悩みのひとつとしてタスクの管理があります。
タスクを効率よく管理するためのコツとして、ドキュメントを上手く使いこなすことが挙げられます。
今回は、プロジェクト管理を行なうWebディレクターが、実際に各プロジェクトで活用しているタスク管理術をご紹介します。

▼目次

  1. タスク管理の強い味方である「Design Doc」とは?
  2. 初めてでもわかりやすいDesign Doc入門
  3. 「ゴールギャップ」に気づいたら2つ目のDesign Docを
  4. ゴールギャップに気づくドキュメントの作り方
  5. まとめ

タスク管理の強い味方である「Design Doc」とは?

Design Docデザインドック)」と呼ばれるドキュメントをご存知でしょうか?シリコンバレーのスタートアップ企業などで広く使われているドキュメントです。ちなみに正式名称は「Design Document(デザインドキュメント)」とされています。

Design Docではこれから新しいソフトウェアを開発しようとするエンジニアが、何を(What)・どのように(How)・何のために(Why)など基本的な要点をまとめる際に活用できます。

Design Docを書く際は基本的に図や表を使わず、日本語や英語など誰でもわかる言語で文章化します。文章の方が図や表よりもずっと正確に、高い再現性を実現できるためです。

プロジェクトメンバーに情報を公開し、共有する目的で使われることが多いDesign Docですが、ドキュメント作成者が思考を整理し、まとめるための「思考の道具」としても役立つでしょう。

初めてでもわかりやすいDesign Doc入門

Design Docを理解したところで、試しに一度作成してみることをおすすめします。
Design Docは設計書ではあるものの、「すべてを書き尽くす」ことを前提とした従来の設計書とは異なり、ひとまず大まかな設計の要点をまとめれば大丈夫です。プロジェクトメンバーからのフィードバックを受けながらの加筆修正できます。

ただし、思いついたままに書き込むのではなく、記述すべき項目を絞り込みましょう。項目は多岐にわたりますが、タイトル・著者名・目的・背景・ハイレベルアーキテクチャ・モジュールクラスの概要と内部仕様や実装場所・テスト法案はほぼ必須です。

その中でも、Webサービス構築のゴールやステークホルダー(利害関係者)、システム概要、システム各部の設定は重要なのでしっかりと書き込みましょう。

作成したDesign Docはいちメンバーが行うタスクを落とし込みます。さらに、他機能への影響範囲やセキュリティといった非機能要件も考慮に含めておくと、あらたなタスクを見つかることがあります。

メンバーがいつでも参照したり修正したりできるところがDesign Docのメリットですので、バージョン管理できる環境に置いておくと、効率的です。

完成したDesign Docはそのままにするのではなく、加筆修正などをして日々アップデートをしましょう。些細な気付きでも追記しアップデートし続けることで、新しいタスクが生まれる場合もあります。よりよいプロジェクトのゴールへ向けての推進力としましょう。

「ゴールギャップ」に気づいたら2つ目のDesign Docを

プロジェクトが進むにつれて、元々のゴール設定と現在のプロジェクト状況がずれてきてしまうことはめずらしくありません。ここではその状態を「ゴールギャップ」と呼ぶとします。

ゴールギャップをうまく解消し、十分に余裕を持ってプロジェクトが完成しそうであれば必要ありませんが、そうではない場合2つ目のドキュメントを作成してみてはいかがでしょうか。プロジェクト完成に向けて残っている課題を整理し、把握できます。

2つ目のドキュメント作成する前には、必ず最新の状態にアップデートされたDesign Docを確認することで、蓄積された情報をじっくり振り返りましょう。

Design Doc上には、プロジェクトスタート時には気づかなかった、さまざまな気づきが残されていて、より良いプロダクトデザインを検討し続けた形跡を確認できるはずです。
当初に想定していたプロダクトとは異なっている点にも気づけるでしょう。

Design Docを確認したら、「目前に迫ったリリース予定日に最低限どのようなサービスであるべきか」「課題が多く見つかっていたとしてもそれらの課題のうちサービスにクリティカルな影響を与えるものは何か」といった直近のゴール設定と、現在のプロダクトとのギャップを洗い出したドキュメントを作りましょう。

ゴールギャップに気づくドキュメントの作り方

ここでは現在も現役でプロジェクト管理を行なうWebディレクターが過去に作成した、ゴールギャップにスポットを当てたドキュメントを紹介します。

【ドキュメント作成の背景】
Webサービスの構築プロジェクトを進めていたときのことです。リリース予定日が近づいてきたものの、どれだけ課題が残っているのかわからない状況に置かれていました。

【ゴールギャップドキュメント作成の流れ】
Design Doc上でWebサービスの全ページを一覧化し、各ページの最終的なゴールをそれぞれ設定しました。

その後、各ページについて現在の進捗状況と最終的なゴールを比較し、気づいたギャップをメモに残しました。

各ページに2から5個程度のギャップが見つかりましたが、そこからさらに直近のリリースで対応が必要なギャップを絞り込みました。最終的にこの「対応が必要なギャップ」だけを直近のタスクと定め、実行に移します。

決して難しいものではありませんので、ゴールギャップに悩んでいる方にはおすすめです。

また、Design Docとゴールギャップのドキュメントを作成する際には、基本的にどのような形式でも構いません。Markdown記法が一般的ですが、GoogleドキュメントやGoogleスライド、Word、Power Pointでも作成できます。

筆者は読み書きに特別なアプリが必要ないものの、対応アプリを使えば快適に読み書きできるMarkdownで作っていますが、これはソフトウェア開発のプラットフォームである「GitHub」やタスク管理ツールの「TeamHack」で利用できるため、大変便利でおすすめです。

まとめ

システム開発を開始する前にまずはゴールを設定し、リリース前にはリリースされるサービスがどのようなものかをしっかり整理して定義する必要があります。

ゴールと現実とのギャップが生まれたら、ひとりで悩むのではなくチームと共有しましょう。ギャップを明らかにすることで必要なタスクもクリアになり、やるべきことがわかるはずです。

引用サイト

参照サイト

「できるディレクターのタスク管理術」https://teamhackers.io/task-management-of-web-director

「主観確率長屋」
http://subjprobnagaya.blogspot.com/2014/09/design-doc.html

「残業も減らせる!? 上級エンジニアになるためのDesign Doc超入門」
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1606/21/news016.html

「Design Doc Template(例)」
https://gist.github.com/jlhawn/0a861fb21e162bf367ad

「Markdown」
http://www.markdown.jp/what-is-markdown/

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