時間管理術のおさらいをすれば、スーパービジネスマンになれるのか

世の中には「スーパービジネスマン(ウーマン)」と呼ばれる人たちがいます。完徹しなきゃできないよ、という仕事を数時間で仕上げてしまう人。まわりの人たちは感嘆と憧れの目で彼(彼女)を見ますが、そんな彼らも実は「作業のスピード」そのものは大きく変わることはありません。大きく異なるのは、ムダな作業を減らしたり、仕事そのものの順番を変えていることで「効率」や「生産性」をあげることに注力している、という事実に気がつきます。では、そのマジックの秘密を解き明かしましょう。

仕事の優先順位、重要度を判断して、効率的な時間を生み出すこと

「アイビー・リーの25,000ドルのアイデア」と呼ばれるメソッドをご存知でしょうか?
20世紀初頭、米国最大のベツレヘムスチールという鉄鋼会社を経営する社長チャールズ・シュワップに、アイビー・リーは「あなたの会社の能率を50%以上改善できる方法があります」と次のような方法を伝えました。

  • 寝る前に、紙に「明日しなければならないこと」を6つメモします。
  • その6つを重要と思われる順に1、2、3、4、5、6と番号を振ります。
  • 翌日、このメモをスーツのポケットに入れて出社し、メモに従って仕事を進めます。もし、全部できなかったら忘れても大丈夫だ、その翌日にはまた6つを新しくメモし、順番に仕事をこなします。

それを繰り返すことだ、と。

この方法を実践することにより同社は大きく生産性を向上させることができ、アイビー・リーは25,000ドルの報酬を得たと伝えられています。
「やるべきこと」=仕事、に優先順位をつけるだけで成果が上がる、ということを証明するのによく例に挙げられるエピソードです。

正しく優先順位をつけるためには、

  • 自分や関係者の状況
  • その仕事に必要な時間と労力
  • さらに確認事項など、その仕事を勧めていくことで増えるタスク
  • もちろん、関係者の営業日 などを考慮することが必要です。

その仕事の予告されている締め切りや依頼された順番通りに進めていては、生産性の高い処理ができません。

15分で片付けられるタスクを常に持ち歩くことで、ちょっとした空き時間も活用すること

人間の集中力は、実は15分が限界なのだ、という発表もあることをご存知ですか。集中力には限界があります。15分という時間はともかく、集中力に限りがあるということは誰もが納得するはずです。ですから、15分未満で終わらせられる仕事には時間を割かないという意識を持つだけで、「できる仕事術」を身につけた気になれるはず。

ちょっとした空き時間にできることをリスト化して持ち歩くこと。スマホのスケジュールアプリなどにも、そうした機能がついていますので、ぜひ活用してみてください。もちろん、作業に必要と思われる資料なども一緒に携帯することを忘れずに。資料などもクラウド化が進んでいる流れですから、あまり負担はかからないはずですよ。

またこちらのポモドーロテクニックと呼ばれているものも、集中して作業に取り組むことができると最近話題です。下記の記事を参照してください。

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「時間をいかにしてプランして使うか?」とドラッカーも言っている

P.F.ドラッカー『経営者の条件』の言葉に、
「アクションプランは時間管理の基準としても必要である。(中略)あらゆる組織に時間を無駄にする要因がある。そのような状況において、時間の使い方の目途となるものがアクションプランである」というものがあります。
スケジュールの価値はプラン次第で決まるということです。動かせない時間と自分の自由になる時間を上手くプランして、自由な時間を作ること、と言い換えることも可能です。

時間をずらす、ということを実行される方がいらっしゃいますね。早朝出勤など最たる例ではないでしょうか。多くの社員が出社する前の静かなオフィスで、集中して仕事を片付けるという習慣は、満員電車というストレスにも悩まされないので推奨される方も多いようです。
また、例えば長期休暇をずらすというのもこの例に属します。もうすぐGWに突入しますが、このスケジュール期間内はレジャーするにも混雑してなお料金も高くなります。少し予定をスライドさせるだけで、そのストレスから解き放たれます。もっと、喧伝されてしかるべきではないかと思います。

歩きながら仕事をするクセをつける

さて、あなたはビジネスタイムに歩いていますか? 外回りされる方でないと、歩くことはあまりないかもしれません。でも、通勤時間やランチ時間には歩きますよね。健康のために推奨されるのは、1日1万歩です。これは距離にすると約8キロ。時間にすると、およそ1時間40分。

歩くことで、脳に酸素と栄養が行き渡り活性化するのだそうです。最近は、スマホを見ながら歩く人たち、画面を見ながらや撮影に夢中になりながら、ということも多そうです。が、歩きながら仕事をするなんて、と言うなかれ。まさに、時間に追われるように仕事をするということなんじゃないのか、と思われる方がいるかもしれませんが、そういうことではありません。

歩きながら考える・思考するということを試そう、ということです。時間は15分以内。集中力が持続する時間内に限ります。
英語や語学の勉強、提案書の構成を考えること、何かプレゼンの準備、、、そんなことができそうです。

パレートの法則(80:20の法則)は有効である。大事な20%の仕事はもっとも集中力の高まる時間に行なうこと

パレートの法則を「80:20の法則」として覚えている人も多いでしょう。1986年にヴィルフレド・パレートが「世の中の富の8割は、2割の人が所有している」と論文で指摘したことがきっかけでした。
転じて、
売上の80%を生み出しているのは、20%の顧客だとか、
企業の売上の8割は、全従業員のうちの2割の従業員で生み出している、
仕事の成果の8割は、費やした時間全体の2割の時間で生み出している、と使われています。

この通り、時間管理(タイムマネジメント)のプロセスでも使えそうです。
優先度の高い仕事を行なうために、費やされるべき時間は作業時間全体の20%程度でよい。
逆に言うと、20%の時間で80%の成果を達成しているのが多くのビジネスパーソンの現実でもあると言えるかもしれません。
であるならば、この20%の時間の使い方には工夫があってしかるべき、というところがこの項のポイントです。
あなたのプライムタイムを意識してください。あなたが一番活動的だと自覚するのはいつですか? 朝型・夜型という言葉があります。脳の活発な時間、集中力が高まる時間、ということに意識を向ければ、その時間に重要な仕事を集めることで自ずと生産性が上がるはずです。
一方で、重要な仕事というものは、つまり難しくてつらい仕事、なかなか終わらない仕事であるというのが常です。そうしたイヤな仕事に自分のいちばん重要な時間を割くと意識付けることが成果につながります。

「仕事ができる人」の時間管理はどうなってるの?

ムダな時間を作らないことがなにより最優先である
なによりも必要以上に時間をかけないこと。ダラダラ時間を排除するという心がけ、例えば「スマホ(ネット)」「ゲーム」は言うまでもなく、まとまらない考えを延々と繰り返すことも自覚して長引かせない。思い切って、思考を中断することも大切。

リフレッシュの時間も大事にしている
仮にリフレッシュ時間が「なにもしない」時間である場合でも、このリフレッシュタイムをきちんと持つことが重要です。リフレッシュの時間はムダではありません。メリハリをつけて時間を使うことで、集中力を回復させられます。

5分を笑うものは5分に泣く〜スキマ時間の活用をする
5分あればクライアントへのアポ取りはできます。5分あれば、デスクの整理や身だしなみを整えることができます。メールの返信も5分でできるかもしれないし、ある会社の朝礼時間は5分であったりします。5分を笑うものは5分に泣く、小さな時間を使いこなすことで、全体の時間も上手に回せるようになります。

優先順位をつけ、切り捨てをする
優先順位をつけなければいけない仕事を決めます。仕事には「ルーティンワーク」「クリエイティブワーク」があります。優先順位をつける必要のないものは、思い切って除外すること。そのうえで、やらなくてもいいことも決めること。

より仕事ができる人を目指すためには…

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いますぐ実行できる方法はありますか

では、5分の使い方にこだわってみましょう。
5分でなにができるでしょう? 5分あればできることを思い浮かべてみてください。そして、実際に5分を測ってみましょう。正確に5分をあてられるでしょうか。現代人特有なのかもしれません、多くの人が、少し早めでカウントをしてしまいます。

ここで、タイムトラッキングツールがモノを言いますね。5分を計測するのにストップウォッチは要りません。

おすすめのタイムトラッキングツールを知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

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まとめに代えて

何と言ってもスマホの時代でもあるので、以下のようなアプリを紹介したいと思います。

「アイビー・リーの25,000ドルのアイデア」がアプリになっていました!
http://iphone.ascii.jp/2016/06/20/28839244/

「20歳のときに知っておきたかった、26の時間管理術」
https://www.slideshare.net/egarbugli/26-time-management-hacks-i-wish-id-known-at-20

このスライドは、
公開された2013年に「もっとも "いいね!" されたプレゼンテーション」に選ばれています。
著者は、モントリオールを拠点にデザイナーとして活動していたÉtienne Garbugli氏(現在は、コンサルタント・起業家)。このスライドは、過去に時間管理について悩んでいたことを集約するところから生まれたそうです。

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